2021年5月30日、中国広東省広州市でPCR検査を受ける市民ら(STR/AFP via Getty Images)

中国、接触者特定に新方針「感染者と同じ空間に10分以上滞在」など 成都市に8万人超

中共ウイルス新型コロナウイルス)の感染が拡大している中国はこのほど、新たな防疫措置を打ち出した。感染者と同じ空間に10分以上滞在したなどの条件を満たした市民は、PCR検査隔離措置を受ける必要がある。成都市だけで、すでに8万以上の市民が対象となった。

中国ではこのほど、20の省で感染者が確認されるなど、感染が拡大している。当局は、感染拡大防止対策を一段と厳しく実施している。

中国各地の保健当局は、これまでの「密切(濃厚)接触者」という用語に代わって新たに「時間と空間の同伴者」(中国語:時空伴隨者)という新名称を使用した。感染者と同じ空間(800m×800mの範囲内)に10分間以上に滞在し、なおかつ14日以内に累計30時間以上滞在した者を指す。携帯電話の基地局が集めた携帯電話やスマホの位置情報で判定する。すれ違いや電波の移動があれば接触者とみなされる可能性がある。

特定された市民のスマホにインストールされた、感染リスクの有無を示す「健康コード」は、感染リスクがないことを証明する緑色から、リスクがあると警告する黄色に変わる。健康コードが黄色になると、外出の制限やPCR検査、自主隔離を求められる。

中国メディアによると、四川省成都市当局が新方針の実施を始めた。3日以降、感染流行地域へ行ったことがなく、感染者と接触しなかったにもかかわらず、健康コードが黄色に変わったと、一部の市民は相次いで市当局に訴えた。市警察当局は4日、同市の8万2000人の市民を接触者に特定したと明らかにした。

成都市防疫当局は、対象となった市民に対して、自宅のあるコミュニティと勤務先への申告と、3日以内に2回のPCR検査を要求している。その間、公共交通機関の利用を禁止。1回目のPCR検査で陰性となった場合、24時間後2回目の検査を受ける。2日目の検査で陰性となった場合も、14日間の自主隔離を行う。外出はできるだけ避けるという。

米ラジオ・フリー・アジア(RFA)5日付によれば、成都市のほか、湖南省長沙市や甘粛省嘉峪関市などの市当局も新方針を実施した。現在、感染者が増えている北京市や陝西省西安市では、同じ措置をとっている。

海外SNSツイッターを利用している南京市の住民はRFAに対して、接触者の新たな特定方法について、「気持ち悪い。行き過ぎた防疫措置だと思う。このような措置によって、われわれの日常生活が乱れ、経済活動も阻まれている。しかも、これは違法な措置だ」と述べた。

中国国内SNS微博(ウェイボー)では、一部の利用者は「バスに乗っていて、知らないうちに『時間と空間の同伴者』になる可能性がある。(防疫措置における当局の抑圧から)もう逃げられないのだ」と不満をこぼした。

(翻訳編集・張哲)