2020年1月22日、中国江西省南昌市の南昌駅で、駅の従業員が消毒作業を行っている(STR/AFP via Getty Images)

中国江西省、市職員が民宅でペット撲殺 感染対策の一環で

江西省上饒市防疫当局の職員がこのほど、感染対策の一環として市民が飼育するペット撲殺した。ネット上では、市当局へ非難の声が上がっている。

上饒市信州区在住の女性は12日、中国SNSの微博(ウェイボー)に投稿した。それによると、市当局が女性の住む集合住宅の住民を隔離措置の対象に指定したため、女性はホテルに向かうことにした。市の担当者は自宅から離れる女性に、「家の消毒作業を行うだけ」と告げ、ペットの犬を連れ去ったり、殺処分したりしないと説明した。

ホテルに到着した女性は同日午後、スマホを監視カメラに接続して、自宅の様子を確認した。

監視カメラの映像には、防護服を着た職員2人が家のドアをこじ開けて中に入る様子や、ペットの犬を連れ去ろうとする様子が写った。職員が逃げようとする犬の頭を鉄棒で叩こうとしたが、犬は別の部屋に逃げ込んだ。愛犬の悲鳴が画面越しに聞こえてきた。数分後、職員は黄色の袋を持ってカメラに向かい「上司にその場で処分しろと言われた」と話した。

女性は職員に「上司は誰か」と聞いたが、返答はなかった。

インターネット上で、女性の投稿は大きく注目され、市当局への批判が集中した。ネットユーザーは「ドアをこじ開けて入るのは不法侵入だ」「住民の個人財産への侵害だ。違法行為だ」と相次いでバッシングした。

市当局は13日に声明を発表し、職員が住民の家をこじ開けたこと、ペットの犬を「無害化処理」したことを認めた。当局は職員2人が住民に謝罪し、住民と「和解した」と主張し、職員2人を異動させたという。

中国メディア「東方網」14日付は、女性がSNS上で告発した後、自身と家族は「強い圧力を受けている」と訴え、市当局からは「まだ説明を受けていない」と報じた。

東方網によると、上饒市の別の住宅地に住む住民のペットも市職員に殺処分された。

江西省衛生健康委員会は15日、上饒市信州区で14日、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の無症状感染者2人を新たに確認したと発表した。これを受けて、信州区政府は防疫対策として、厳しい交通規制を実施し始めた。政府用車両、医療救護用車両、生活物資の運送車両などは対象外。

いっぽう、中国メディア「中国新聞網」によると、今年2月10日、陝西省西安市の集合住宅地で、住民がペットの犬の散歩をしている時、市の職員が感染防止対策の一環で犬の散歩が禁止されたとして、その場で犬を撲殺した。

(翻訳編集・張哲)