中国上海市で街を行き交う市民たち(NOEL CELIS/AFP via Getty Images)

中国、若者の約8割は子ども望まず、富豪は海外移住希望=最新調査

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)15日付によると、最新調査では、中国の若者の約8割は子どもを持ちたくないと考えており、富裕層は海外への移住を希望していることがわかった。

中国の西南財経大学が発表した『中国家庭財富指数調査報告』によれば、来年の中国経済の見通しについて、「良くなる」と予想する人の割合は第2四半期(4~6月期)の37.5%から第3四半期(7~9月期)の28%に低下した。中国国民の多くが景気の先行きを不安視していることを反映した。また、若者の79%は「子どもを持ちたくない」と答えた。

同報告書によると、富裕層は習近平国家主席が格差解消に向けて「共同富裕」政策を打ち出したことに危機感を覚えているという。仲介会社では、富裕層から海外への資産移動や移民に関する問い合わせが増えている。投資先として、中国人富豪らの投資を積極的に誘致しているマルタやトルコなどが人気だという。

SCMP紙は、中国当局は「共同富裕」政策の下で、引き続き不動産市場に対して締めつけを強化していると指摘した。第3四半期の住宅価格の下落幅が拡大した。住宅価格の下落は現在、中小都市だけではなく、北京などの大都市の住宅市場でもみられた。不動産税の導入が迫る中、複数の物件を保有する人は不動産を売却するために手だてを講じている。

台湾最高学術研究機関、中央研究院社会研究所の林宗弘研究員は米ラジオ・フリー・アジア(RFA)に対し、西南財経大学の調査は「中国国民の本音をほぼ反映した」と述べた。

「現在、確かに多くの富豪や中間層は将来の見通し、経済成長の鈍化を懸念している。また若い世代はどんなに頑張っても報われないと絶望的になっている。だからこそ、『躺平(寝そべり)』と呼ばれる現象が起きた」と林氏は指摘した。

また、同氏は、子どもを望まない若者が多くいる原因は、「高い出産や子育て費用と中国の不公平な教育制度に関係する」とした。

「(戸籍制度で)農村部の子どもは都市部に行けず、都市部の良い学校に通うのはほぼ無理だ。都市部の親が子どもを優れた学校に行かせるなら、まず、学区房(学区内に建てられた住宅物件)を購入しなければならない」

(翻訳編集・李凌)