2013年1月17日、東京の外務省で日本の政府関係者との会談を終えて退出するカート・キャンベル米国務次官補(当時)(Photo credit should be read KAZUHIRO NOGI/AFP via Getty Images)

来年の日米豪印戦略枠組み「クアッド」サミット、日本で開催=米政府高官

中国によるインド太平洋地域への拡張を牽制する日米豪印4カ国による戦略枠組み(クアッド、Quad)の会合が、来年日本で開催される見通しとなった。米国家安全保障会議でアジア政策を統括するキャンベル・インド太平洋調整官が19日、明らかにした。

ワシントン拠点のシンクタンク・米国平和研究所で講演したキャンベル氏は、来年のクアッド会合は日本が主催することで合意を得ていると述べた。日本政府からの公式発表はなく、開催時期も明らかにされていない。

実現すれば対面式首脳会談は2回目。10月に就任した岸田首相にとってはクアッド会合は初めてとなる。9月、米ワシントンで初の首脳会談が開催された。4カ国の首脳は、国際規範に基づく透明性ある地域構想「自由で開かれたインド太平洋」を実践していくことで合意した。

キャンベル氏によれば、中国は米国がインド太平洋地域のパートナーや同盟国との協力関係を拡大していることに苛立っている。また、習近平国家主席は15日、ビデオ形式の米中首脳会議で、バイデン大統領に対して、各国との関係強化は「冷戦時代の考え方だ」と批判したことを明らかにした。

キャンベル氏はまた、クアッドの4カ国は安全保障関係のみならず、AIや量子テクノロジー、宇宙、サイバー分野などの先端技術投資、ASEAN諸国へのインフラや教育支援、ワクチン供与、気候変動など他の分野でも協力的に取り組んでいくべきだと語った。

質問者であるハドリー・元米国家安全保障問題担当大統領補佐官は、インドはこれまで中国やロシアとの国際関係を構築してきたが、クアッドのような日米豪の連携に加入したことには驚きをもって迎えられたと述べた。

キャンベル氏は「インドは21世紀の世界の舞台で重要な国であり、ベトナムをはじめとする数カ国とともに、アジアの未来を決定づける重要な国の筆頭だ」と述べた。また、米国では共和党でも民主党でも、どちらから大統領が選出されても、地域におけるインドとの関係を重要視するだろうと語った。

さらに、ベトナムについても技術的な躍進と企業の投資は活性化しており、ASEANを率いる国として、米国は関係を構築するべきだと述べた。

米英豪のAUKUS協定「可能な限り原子力潜水艦を早く建造」

キャンベル氏は、断片的に準軍事同盟となる米英豪3カ国のAUKUS協定に関する情報を語った。AUKUSに関する米国の取り組みを主導する人物には、元国防次官のジム・ミラー氏が指名されたという。

ミラー氏は今後、3カ国の国防、外交などの当局者が定期的な会合を行い、インド太平洋における見解や立場を調和させる方法を調整するという。

また、ミラー氏は最重要事項として「オーストラリア海軍に原子力潜水艦を可能な限り早く建造するための選択肢を提供するため、最善の努力をする」と話した。