中国・北京の天安門広場で行進する中国軍の兵士たち=2020年4月28日(Lintao Zhang/Getty Images)

米記者団体、北京五輪報道活動の手引きを発表 デジタル監視に「注意払おう」

米国の非営利団体(NPO)、ジャーナリスト保護委員会CPJ)は11日、2月の北京冬季五輪開催期間中に中国へ派遣される各国メディアの記者は「中共ウイルス(新型コロナウイルス)の制限からデジタル監視まで、様々な課題に直面する可能性がある」とした。報道活動の手引きとなる「安全に関する注意事項(Safety Advisory)」を公表した。

CPJは声明で、北京冬季五輪の開催中、「報道機関が自由に活動できるかについて懸念している」と示した。また、ジャーナリストを投獄した国の中で、「中国は3年連続で世界最悪の国となった」と批判し、「中国国内のジャーナリストは検閲と統制の強化に直面し、海外メディアは『敵対的な環境』で活動している」と指摘。

手引きは、「中国へ行く前」「中国国内での活動」「中国から帰国後」の3パートで構成された。特にデジタルセキュリティ対策を強調した。

「デバイスを家に置いておく。すべての情報を削除した古い携帯とパソコンを用意するか、新しいものを購入するかにすべきだ」

「出国する前、中国にいる他のジャーナリストに、どのアプリやVPN(仮想プライベートネットワーク)を使っているかを尋ねておく」

「中国へ行く前に新しい仕事用のメールアカウントを作成する」

「ホテルの部屋が監視下にあることを想定する」

「ホテルの部屋での会話は盗聴の対象となる可能性がある」

「デバイスは持ち歩き、放置しないこと」

CPJは手引きの中で、中国のSNSアプリ、微信ウィーチャット)をデバイスにインストールしないよう呼びかけている。「メッセージや通話など、大量のデータが(中国当局に)収集される可能性がある」という。

また、同団体は、オンラインアカウントには、仕事や情報源、家族など、ジャーナリストに関する個人情報が多く含まれているとして、中国滞在中、個人のオンラインアカウントをできるだけ使用しないよう勧告した。

「中国にいる間、アカウントにログインすると、オンラインサービスに保存されているすべてのデータ(パブリックおよびプライベート)が脆弱になる可能性がある」

帰国後、記者らは「携帯電話からSIMカードを取り外し」、「中国からアクセスしたすべてのアカウントのパスワードを変更し」、さらに「携帯電話やパソコンをワイプし、または工場出荷時にリセットすべきだ」などとCPJは主張した。

手引きは、中国当局がソーシャルメディアを監視し、「中国を批判していると解釈されるコメントや活動」を取り締まる可能性があると記者らに注意喚起した。

CPJは、中国の外国特派員協会(FCCC)の発表を引用し、2020年、中国当局は外国人記者約20人を国外追放したとした。中国当局は海外メディアの記者を頻繁に尾行している。中国市民は恐怖から海外メディアの取材を拒否している。

CPJによると、2008年の北京夏季五輪では、一部の外国人ジャーナリストは中国当局からの嫌がらせや脅迫を受けた。

(翻訳編集・張哲)