北京の建設現場で働く労働者(Photo by TEH ENG KOON / AFP) (Photo by TEH ENG KOON/AFP via Getty Images)

「リスク高い民営不動産企業を買収せよ」中国当局が国有企業に指示との情報

中国株式市場ではこのほど、当局が国有企業や中央企業(中央政府の管轄を直に受ける国有企業)の計9社に対して、「中高度の流動性リスク」をもつ民営不動産企業11社を支援するよう指示したとの情報が伝えられ、注目を集めた。

中国メディア「第一財経網」10日付によると、株式市場では、当局が中国緑発投資集団有限公司、華僑城集団有限公司を含む国有企業などに対して、佳兆業集団などの民営企業買収し、流動性支援を提供するよう命じたとの観測が広がった。

10日、不動産関連株は上昇した。上海世茂投資発展有限公司などの株価はストップ高となった。

昨年11月、佳兆業集団は社債償還と利払いを実施できなかったと報道された。

中国当局は現在、公式な発表をしていない。第一財経網は複数の民営不動産企業を取材し、国営企業などによる買収について、「情報が錯綜し、一致した結論を得られなかった」と示した。

同報道によれば、国有企業などは民営企業買収に慎重な姿勢を示した。中央企業の担当者は第一財経網に対して、「リスクのある民営企業は、質の良い資産を持っていない。内容の良いプロジェクトに関して、民営企業が提示した価格は思ったより高い」と指摘した。

いっぽう、米ラジオ・フリー・アジア(RFA)は12日、広東省や上海市などの地方政府が仲介役として、民営企業買収を進めていると報じた。専門家は、中国当局の目的は資産価格の大幅な変動による金融リスクを防ぐことにあるとの見解を示した。

「当局は、各省にある国有企業、中央企業の強力な流動性支援を通じて、中国全体の金融リスクを各省や各地域に分散することで、金融危機の発生を回避し、あるいは発生の時期をできるだけ先送りしようとしている」

今回の買収政策は、中国当局が不動産企業の融資を規制する措置「3つのレッドライン」に抵触するとみられる。同措置は、「資産負債比率70%以下」「自己資本に対する負債比率100%」「短期負債を上回る現金保有」を定める。

中国メディア「財聯社」は6日、情報筋の話として「一部の銀行は不動産企業に対して、リスクのある企業を購入し債務を引き受ける場合、『3つのレッドライン』の対象にしないと伝えている」と報じた。

(翻訳編集・張哲)