2026年までに中国のレアアース購入を禁止 米超党派、法案を発表

2022/01/17
更新: 2022/01/17
コメント

トム・コットン米上院議員とマーク・ケリー上院議員は14日、防衛関連企業に対して2026年までに中国からのレアアースの購入を禁止する法案を発表した。米中対立が続くなか、レアアースの国内生産を促進し、中国依存の軽減を目指す。

法案は国防総省と内務省に対し、2025年までに米軍や重要インフラに必要な一年分のレアアース元素および製品の備蓄を義務付ける。また翌26年までに国防総省の機密システムに中国のレアアースを使用することを禁止する。

さらに、通商代表部らに中国のレアアース市場における不公正な貿易慣行を調査・報告するよう求め、必要ならば追加関税を課す。

電気自動車(EV)やミサイル防衛システムなどに欠かせないレアアースの需要が激増するなか、中国の市場占有率が増す危険性が指摘されてきた。米国では、1960年代から1980年代にかけてカリフォルニア州のマウンテンパス鉱山でレアアースを生産していたが、その後レアアースの採掘や精錬時の環境問題などが相次ぎ、中国からの安価な輸入品に代替された。現在、米国はレアアースの8割を中国に依存している。

コットン氏は中国共産党によるレアアースの独占状況に危機感を示し、「中国共産党への(レアアース)依存を断ち切ることは、中国との戦略的競争に勝ち、国家安全保障を守るために不可欠だ」と法案の意義を強調した。

昨年9月の日米豪印の安全保障枠組み「QUAD(クアッド)」による首脳会談では、半導体やレアアースを含む重要な技術や物資の供給網の強化などで協力する方針を打ち出した。2010年には日中関係が緊迫した際、中国がレアアースの供給を停止した前例もある。

南シナ海で25年間海軍の仕事を担ってきたケリー氏は「国家の防衛と技術能力への投資がいかに重要であるかを知っている」と強調。レアアースの中国依存を減らすことで「テクノロジーにおける世界的リーダーとしての米国の地位を強化する」と述べた。

山中蓮夏