各社が21年業績見通し発表 8社が1800億円超の赤字 小売りや不動産など=中国

2022/02/01
更新: 2022/02/01

中国の複数の大手企業はこのほど、昨年の通年収益が巨額の赤字になると相次ぎ発表した。中共ウイルス(新型コロナ)の影響で中国経済は一段と減速していることが浮き彫りになった。

中国メディア「澎湃新聞」1月29日付によると、同日時点で、2021年通年の収益が赤字になる見通しと発表した上場企業のうち、8社の赤字規模は100億元(約1807億円)を上回ると予想された。

小売り大手の蘇寧易購集団は、21年の赤字規模は過去最高の433億元(約7825億円)に達する見通しと公表した。8社の中で最大規模。

不動産開発大手、華夏幸福の昨年の赤字見通しは391億元(約7066億円)。蘇寧易購集団に次いで、2番目の規模。

養豚業に携わる企業、正邦科技と温氏股份は、昨年の豚肉価格の急落が主因で、赤字規模が182億元(約3289億円)と138億元(約2494億円)になる予想だとそれぞれ発表した。

中共ウイルスの流行で大打撃を受けた航空会社、中国国際航空、南方航空、東方航空3社の赤字見通しは少なくとも110億元に達する。3社の収益悪化は20年より深刻だという。

中国電力大手、華能国際電力は、石炭の仕入れ価格が大幅に上昇したことで、21年は117億元(約2114億円)の赤字になる見通しを示した。

澎湃新聞は、中国国内金融情報サービスのWindデータを引用し、21年は業績悪化の見通しと発表した上場企業2564社のうち、赤字予想を示した企業の数は692社と報じた。

赤字規模が100億元以上と予想された企業が8社あるほかに、50億元(約904億円)以上となる見通しの企業は17社、30億元(約542億円)以上は31社、20億元(約361億円)以上は40社、10億元(約181億円)以上は88社だ。

いっぽう、中国当局は1月、2021年の経済成長率はプラス8.1%と発表した。

(翻訳編集・張哲)

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