「ディズニー、中国の人権侵害に沈黙」株主から批判の声

2022/03/14
更新: 2022/03/14
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米メディア「フォックス・ビジネス」などによると、9日に開かれた米娯楽大手ウォルト・ディズニーの年次株主総会で、株主であるナショナル・リーガル・アンド・ポリシー・センター(NLPC)は同社が中国共産党政権によるウイグル人住民らへの人権侵害に沈黙していると批判した。中国における人権保護活動を巡る同社の取り組みに関して年度調査報告書を提出するよう求めた。

NLPCは、米国の公務員や労働組合などの倫理を監視し報告するNPO団体である。同団体のディレクター、ポール・チェッサー(Paul Chesser)氏は株主総会で発言し、「外国企業との取引における人権問題への影響を評価する」ための年次デュー・デリジェンス報告書が必要であるとして決議を提出した。

ディズニー側は、年次報告書の提出は資源の浪費であるとし、ウォルト・ディズニーは中国に多額の投資を行い、他の場所で社会正義のための取り組みに数百万ドルを投じたと主張した。NLPCの決議は却下された。

チェッサー氏は「彼らは共産主義の中国で『ムーラン』を撮影する時間と資金を持っていた。中国では新疆ウイグル自治区のように、世界で最もひどい人権侵害が起きている」とフォックス・ビジネスの取材に語った。

ウクライナに侵攻したロシアでの全事業を一時停止すると発表したウォルト・ディズニーについて、チェッサー氏は、「ESGの理念で、アジアで大虐殺を行う政権を支援してもいいが、欧州での植民地支配に反対しなければならないということなのだろうか」と皮肉った。

ESGは、環境、社会、ガバナンス(企業統治)の頭文字を取った略称で、長期的に環境や社会などに配慮し取り組みを行っている「成長する企業」であるかを判断する1つの基準となっている。

チェッサー氏は、中国国内では大虐殺や強制労働などが実際に起きていると強調し、一部の企業は中国という巨大な市場を失いたくないため、中国での人権侵害を「無視しているだけだ」と非難した。

ウォルト・ディズニーはフォックス・ビジネスの取材に応じなかった。
(翻訳編集・張哲)