サル痘、性的接触や長時間の「飛沫暴露」で感染 厚労省が注意喚起

2022/07/25
更新: 2022/07/25
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欧州を中心に感染拡大しているサル痘について、東京都内に住む30代男性の感染が25日に確認された。国内では初の症例となる。厚生労働省は同日の会見で感染経路は主に飛沫や接触感染が考えられるとし、臨床研究等の対策を講じると発表した。

患者の男性は6月下旬に欧州に渡航した際、渡航先でその後サル痘と診断された者との接触があった。7月中旬に帰国後、発熱や発疹、頭痛、倦怠感などを訴え、25日に医療機関に受診したところ、感染が確認された。患者の容体は安定しており、都内の医療機関に入院中とのこと。患者の国籍については回答を控えた。

厚生労働省は会見で「現在報告されているサル痘の症例の大部分は男性であり、これらの症例の多くはゲイ・バイセクシャル・その他の男性と性交渉をする男性の間で発生しているというWHOの報告がある」と指摘した。

感染経路としては、「感染した人や動物の皮膚の病変、体液、血液との接触、性的な接触も含む接触感染」を挙げた。また、接近した対面での飛沫への長時間の暴露による飛沫感染もある。

厚生労働省は現在、濃厚接触者や市中感染について疫学的調査を行なっている。対策としては、臨床研究の立ち上げや検査機関の拡大、出入国者への注意喚起などを挙げた。

サル痘は感染症法で4類に指定されており、届出の義務の対象となっている。厚生労働省は、海外でサル痘の予防には天然痘ワクチンが有効であるとの報告があるとしたうえで、同ワクチンについて「日本国内において十分な量の備蓄を行っている」とした。

小池都知事は同日の会見で「サル痘は動物から感染するほか、人から人へと感染する」とし、「患者の体液や患部との接触が主な感染ルート」であると指摘、感染が疑われる場合には直ちに受診するよう求めた。

世界的な感染拡大を受け、テドロス世界保健機関(WHO)事務局長は23日の会見で、緊急事態宣言に相当すると発表した。同日時点で、75の国と地域で1万6000件以上の感染例が報告され、5人が死亡していると述べた。

英医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・メディスン(NEJM)」が21日に発表した研究報告によれば、サル痘感染者の98%はゲイまたはバイセクシャルの男性で、年齢の中央値は38歳という。41%がヒト免疫不全ウイルス感染していた。感染の95%は性行為によって発生したとみられている。同報告は4月27日から6月24日まで、サル痘の感染が診断された528件から分析された。

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