推奨ワクチンを全て接種した人はコロナ感染しやすい=研究結果(2)

2023/06/22
更新: 2023/06/22

 

反応

CDCの元保健官で、現在は南カリフォルニア大学ケック医学部の公衆衛生科学教授であるジェフリー・クラウスナー(Jeffrey Klausner)博士は、エポックタイムズに、この研究の制限により、「実際にはあまり情報を提供していない」と述べている。

「この種の観察研究は、測定できない要因を適切に調整することができない。そのため、確定的な結論を出すには無作為化比較試験が唯一の方法である」と述べ、この研究は査読を通過しないだろうと予測した。

シュレスタ氏によると、著者たちは論文を学術誌に投稿した。

他の専門家は、この研究結果から、2価ワクチンはXBBに対して保護効果を持たないことが示されていると述べた。

リーズ大学医学部の臨床教授であるデニス・マクゴナグル氏は、エポックタイムズにメールで語っている。「この記事はもちろん完全な査読を必要とするが、現在流行している新型コロナ感染症に対して2価ワクチンが保護効果を提供していない可能性を示唆している。

この大規模なコホート(要因対照研究)で以前に高い割合で自然感染が起き、自然の上気道免疫が存在すること、現在のワクチンが提供できないこと、および新たなウイルス変異株に対するワクチンの効果が限定的である可能性が、この発見につながったと考えられる」

CDCは、この研究が「最新」の定義の更新を検討するきっかけになるかどうか、また、なぜ過去に感染したことのある人にワクチンの接種回数を減らすことを推奨してこなかったのか、という問い合わせには答えていない。

「最近コロナに感染した人も、ワクチン接種状態を最新に保つ必要がある」と、同機関のウェブサイトには書かれている。

CDC長官を含む米国のトップは、2021年後半に会合を開き、この問題を議論した。複数の外部アドバイザーが推奨スケジュールを変更すべきだと述べたにもかかわらず、結局、彼らは変更しないことにした。

CDCは、現在入手可能なコロナワクチンは「重症化、入院、死亡から人々を守るのに効果的である 」と主張している。CDCや他の団体による観察研究では、BA.4/BA.5時代には2価ワクチンには入院予防効果があると推定されていたが、その保護効果は速やかに減少するとされている。

今週CDCが発表したXBB時代の初期データでは、入院に対する有効性がわずか90日後にマイナスに転じた。クリーブランド・クリニックのグループが以前に発表した論文では、コロナに対する有効性が長期にわたってマイナスであることが判明している。

カタールの研究者が最近報告したところ、一部の国で使用されている類似の2価ワクチンは、ほとんどがXBBを対象としている期間中、感染予防効果はわずか25%であった。また、重症化した症例がなかったため、重症化に対する有効性は算出できなかった。

「ワクチン接種の第一の目的は、重症化や死亡を防ぐことであるとよく言われる」とクリーブランドクリニックの研究者は語った。「我々は確かにこれに同意しているが、コロナ2価ワクチンがオミクロン変種のXBB系統による重症化または死亡を防ぐことを示した研究は一つもないことを指摘しなければならない」

「人々はそれでもワクチンを接種することを選ぶかもしれないが、ワクチンが重篤な病気や死を防ぐという仮定は、効果が疑問視されるワクチンを無条件で全ての成人に無条件に押し付ける理由にはならない」

 

自然免疫

研究者たちは、自然免疫の防御効果についても調べた。その結果、初期の亜種やオミクロン以前の株に感染した人と比較して、最近のオミクロン株亜種に感染した人の方が防御効果が高いことがわかった。

研究者らは、重症化に対する自然免疫の防御力推定値を示していない。

カタールの研究者は以前、オミクロン以前の菌株から得た自然免疫は、オミクロンからの再感染をあまり防御しないことを発見した。また、14か月後も自然免疫は重症化に対して強い防御力を維持していることが別の研究で判明しているが、重症化に対する防御力を推定することはできなかった。

(完)

The Epoch Timesで米国および国際ニュースを担当。拠点は米国メリーランド州。