神韻東京公演が開幕 「天使の踊り…まるで桃源郷」呉服屋経営者が絶賛

2024/01/30
更新: 2024/01/30

29日、日本を巡回公演中の神韻芸術団が、東京都の文京シビックセンターでの初回公演を行なった。ニューヨークを拠点とする神韻芸術団は、失われた中国伝統文化の復興を掲げ、世界各国の劇場で上演している。

この日のチケットは完売し、主催者側は新たに追加の座席を開放した。世界最高峰の中国古典舞踊を届ける夢の舞台に、満場となった劇場から賞賛の声が届いた。

2024年1月29日夜、神韻ニューヨーク芸術団が東京・文京シビックホール大ホールでの初回公演を行なった。この日、チケットは完売し、主催者側は新たに追加の座席を開放。写真は公演終了後の劇場入り口付近の様子。(栗子/大紀元)

新体操指導者「とても熟練された巧みな体のつかい方」

2024年1月29日夜、東京女子体育大学新体操競技部の指導者を務める西山紗耶さん(左)と佐藤彩乃さん(右)さんが、神韻ニューヨーク芸術団の東京・文京シビックホール大ホールでの初回公演を鑑賞した。 (任子慧/大紀元)

この日、新体操指導者の佐藤彩乃さんと西山紗耶さんが公演を鑑賞し、アーティストらの高度な身体能力を讃えた。

「巧みな体のつかい方と身体能力の高さから、とても熟練されてる感じがして綺麗でした」と佐藤さんが語ると、西山さんも「動きの一体感とジャンプ力の高さに驚きました」と続けた。

東京女子体育大学の新体操競技部で指導者を務めている佐藤さんと西山さん。神韻の卓越した舞踊に、「訓練の成果を非常に感じました」と称えた。このほか、背中の使い方や足の上げ方、手の動き方など繊細な芸術性にも目を向けたという。

神韻のアーティストは、身体だけでなく精神を鍛えることで、表現力と芸術性を高めている。お二人はアーティストから「内面的な美しさを感じた」そうだ。神から伝えられたとされる中国文化の趣は「懐かしい感じがした」という。

佐藤さんは、2012年から2015年に全日本新体操選手権大会に出場し、団体総合優勝を飾った。「学生のためのオリンピック」と言われるユニバーシアード競技大会でも数々の受賞歴を持つ。西山さんは、2018年、2020年、2021年に、全日本学生新体操選手権大会、全日本新体操選手権大会に団体選手として出場している。

「道徳的な総合芸術」伝統工芸の継承者が新たな中国を発見

2024年1月29日夜、老舗京和傘工房の代表を務める西堀耕太郎さんが、神韻ニューヨーク芸術団の東京・文京シビックホール大ホールでの初回公演を鑑賞した。 (藤野偉/大紀元)

京都で約160年続く老舗京和傘工房の代表を務める西堀耕太郎さんは公演の鑑賞後、「舞踊の技術も高いし、音楽も素晴らしかったですね。西洋でもなく日本でもない独特の中国の舞踊で、本当に感動しました」と喜びを語った。

「男性は跳躍の高さなどが力強くて良かったですし、女性は本当に優しくて美しい輪の動きが印象に残りました。内面の美しさも出ていて非常に感動しました。(レベルが)めちゃくちゃ高いですね」

西堀さんは、京和傘工房の当主(五代目)として伝統工芸を継承しながら、和傘の技術、構造を活かしたインテリア商品を海外に輸出している。国内外のアーティストとのコラボ商品の開発や、日本の伝統工芸の海外進出を支援する会社の設立など、伝統文化の担い手として国内外で活躍している。

万国共通語である舞踊と音楽によって中国の伝統文化を現代に蘇らせる神韻公演から、西堀さんは新たな中国を発見していた。「音楽と舞踊のコンビネーションや物語が新鮮でした。例えば西遊記も僕らが知ってるものとは違いましたし、いろんな少数民族の話もすごく勉強になりました。長い歴史を持つ隣国のことを、知ってるようで全然知らなかったんだなと思いました。いろんな道徳的な話が散りばめられた総合芸術ですね」

神韻は、中国政権による迫害から逃れた一流アーティストらによって、2006年に米ニューヨークで設立された。1949年に共産党が政権を奪取して以来、中国本土では伝統文化が徹底的に破壊されてきた。神韻は、伝統文化の復興を掲げ、世界中の劇場で公演を行なっている。

「西洋にはない美しさや文化が本当にあるんだなと思いましたし、僕たちがあまり知らなかった中国の文化を知れて良かったです。何千年もの歴史があるので、その良いところをしっかりと世の中に伝えていってほしいと思います。中国の方がもっと自分たちの文化を誇りに思えるような環境になったらいいですね」

呉服屋経営者が絶賛「あまりに綺麗すぎて桃源郷みたい」

2024年1月29日夜、呉服屋経営者の野倉幸男さんが、神韻ニューヨーク芸術団の文京シビックホール大ホールでの第一回公演を鑑賞した。(寺田崚平/大紀元)  

「技術と鍛錬とあれだけの芸術性、表現ができないぐらいすごいです。普通のバレエ団の域をゆうに超えているぐらい全員のレベルが高くて、素晴らしいというより仕方ないですね」。そう語ったのは、この日の公演を鑑賞した呉服屋経営者の野倉幸男さんだ。

「体で物語を表現できるのも素晴らしい。どこの国に行っても伝わると思います。やっぱりインターナショナルですよね、逆にどうして中国でできないのかと思うくらいです」

野倉さんは40年にわたり着物業界に携わってきた。着物以外にも、能や茶道といった日本の伝統文化に触れる鑑賞会をコーディネートしたり、講演会を催したりするなど、伝統文化を次世代に伝える活動をしている。

舞台芸術の形で中国の伝統文化を世界に広めることに「とっても価値がある」と野倉さんは語った。さらに、「モンゴルの舞踊や多様な民族舞踊など、中国が今まで培った多様な民族性そのものを良い風に昇華して見せているので、とても素晴らしいと思います」と続けた。

「中国は綺麗な色が多い。景色はあまりに綺麗すぎて、桃源郷みたいで現実じゃないみたい。衣装とか全部がそれはもう綺麗。天使というか、天空の女神たちが踊っているという感じがすごくしました」

神から伝えられたと言われる中国の伝統文化。最後の演目では、その高貴な精神的伝統を現代に受け継ぐ精神修養法・法輪功の学習者らの受難と救済が描かれる。

「私はその姿を見ていて、なんで中国はこういうものを素直に受け入れられない体制なのかなと、すごく思いましたね。中国で公演したらすごくいいのに。良い芸術はあらゆるものを越えると思いますね」と野倉さんは語った。

「日本でも欧州でもどこでもそうですけど、最後はやはり神が拠り所であり、善悪や自分たち人間を超越している。善のことも、一生懸命やった者が報われるのも、神がすることであり、理想郷みたいなもの。どこにでも戦争や憎しみがあれど、そういう拠り所になるもの、絶対的なものはある。最後にそのことを見せていただきました」

最後は観客全員が総立ちになって、「この方たちは素晴らしい!」と大喝采になってもおかしくないほど感激したという。「それほど素晴らしかった。だから、インターナショナルに広がっていることがすごく嬉しいし、良いものを見せていただいて、とてもとてもありがたいです。国が違っても良いものは良いとして素直に認め合う、芸術はそういうものであってほしいと思います」




神韻2024日本公演は、2023年12月22日から2024年2月16日にかけて、全国12会場で42公演を挙行する。公演のチケットはチケットセンター(0120-91-8487、午前10時〜午後6時)のほか、公式ホームページから購入することができる。チケットぴあや楽天チケット等、大手チケット予約サービスでも取り扱いがある。

大紀元は神韻芸術団の後援として、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。

大紀元報道記者。東京を拠点に活動。