Netflixドラマ部門世界1位『三体』 文化大革命のシーンが中国で放送禁止

2024/03/26
更新: 2024/03/26

最新のSFドラマ『三体』が3月21日に初放送されて以来、Netflix(ネットフィリックス)のドラマ部門で世界1位にランキングしている。この作品の冒頭には、文化大革命時に教授が政治的な闘争で命を落とすシーンがあり、中共(中国共産党)によって中国国内での配信を禁止されている。(ドラマ冒頭の映像

FlixPatrolの統計によれば、『三体』(3 Body Problem)は現在、『ジェントルメン』(The Gentlemen)を抜いて、Netflixで世界1位にランクインしている。

作家・劉慈欣氏の同名小説をドラマ化した『三体』は、1話約1時間の全8話。そのストーリーは異星人の侵略に対する人類の準備に焦点を当てている。

ドラマには2つの時間軸があり、1つは現代、もう1つは1960年代、中国で起きた文化大革命の時代だ。冒頭のシーンでは、文化大革命中、北京の大学教授が怒れる暴徒の前にひざまずき、うずくまり、アインシュタインの相対性理論などの思想を放棄することを拒否したためにあざけられ、最終的には殴り殺される様子が描かれている。

体制に恨みをもっていた娘、葉文潔は、異星人を探すために作られた極秘基地に入り込むことに成功し、基地にある巨大なアンテナを用い、地球からのメッセージを密かに宇宙に送信する。

メッセージを受け取った三体世界に生きる異星人・三体人は、三体世界を脱出し地球を侵略することに決める。

ドラマ『三体』にある文化大革命のシーン(Netflix提供)

『三体』の共同プロデューサー、デイビッド・ベニオフ氏、D・B・ワイス氏、アレクサンダー・ウー氏は2022年のインタビューで、作品が持つ反独裁的な思想について話した。

ベニオフ氏は「ハリウッド・リポーター」誌に、「人類の歴史を見ると、ある周期が存在し、今私たちが生きているこの時代もその周期の一部だと考えている。現代は文化大革命の時代とは多くの点で異なっているが、共通する部分もある。『私はこれについてコメントしたいから、このドラマをやろう』と言っていなかった。 しかし、興味深いのは、確かに類似点があり、それを無視できない」と語っている。

外国メディアの報道によると、注目すべきことに、テンセントが2023年に配信した30話の中国語版ドラマに、文化大革命に関するシーンが含まれていない。一部の人々から中国共産党が推進した文化大革命が中国全体の人々に与えた暴行を歴史から消し去ろうとしていると非難されている。

中国系米国人女優、ロザリンド・チャオ(趙家玲)は、ドラマ三体で老年期の葉文潔を演じ、23日に「ハリウッド・リポーター」のインタービューを受けた。

「このように発言すると中国(共産党)にブラックリストに載せられるかもしれないが、私の従兄弟は中国で、10年間豚と共に豚小屋で暮らしていた。彼は今米国にいる。感謝祭に彼がハムを食べたがらなかった時、私はこのことを知った」

「彼らは(文革について)の話をしない。文革を話題にしないという態度は非常に根強いが、文革は歴史の重要な部分だ。ここでSFの形式で文革を語ることは刺激的だ。世界の歴史を理解し、何が人々を現在の姿に変えたのかを知ることは非常に重要だ」

葉子杰
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