訪日外国人数の記録的増加:2カ月連続の300万人超え

2024/05/16
更新: 2024/05/16

2024年4月には、訪日外国人旅行者数が304万2900人に達し、春の桜シーズンとラマダン明けの海外旅行需要の増加により、2か月連続で300万人を超える記録的な数字が記録された。この結果は、円安の影響と日本政府による積極的な観光振興策が奏功したことを示している。

地域別訪日客数と影響要因

日本政府観光局(JNTO)によると、最も訪日客数が多かったのは韓国からで、66万1200人が訪れた。それに続き、中国、台湾、米国からの旅行者数が多くを占めた。特に東南アジアや中東地域からの訪日が増加したのは、イスラム教の重要な期間であるラマダン終了後の海外旅行の増加が一因である。

国別訪日外国人数の詳細

韓国: 661,200人(2019年比16.7%増)

中国: 533,600人(2019年比26.5%減)

台湾: 459,700人(2019年比13.9%増)

米国: 228,900人(2019年比34.5%増)

この中で、特に韓国からの訪問者数が最も多く、中国からの訪問者は減少している一方で、米国からの訪問者は大幅に増加している。

23市場の中で、14市場(韓国、シンガポール、インドネシア、ベトナムなど)が4月として過去最高の訪問者数を記録した。特にフランス、イタリア、中東地域は単月で過去最多を更新し、政府の観光立国推進基本計画の効果が見られた。

観光政策とその効果

日本政府は、訪日外国人数を増加させるための戦略的な取り組みを進めており、2025年までに2019年の記録的な3188万人を超えることを目指している。2024年4月までの訪日外国人数の累計は1160万人を記録し、年間目標達成に向けて順調に推移している。この成功は、昨年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画に基づくもので、持続可能な観光、消費額拡大、地方誘客促進の三つの柱が設けられている。

空港と航空データ

羽田空港は、便数が27.8%増、席数が22.0%増となり、日本の主要空港の中で最も増加率が高い傾向にある。このデータは、訪日外国人数の増加に直接的に寄与しており、航空アクセスの改善が観光業の回復と成長を支えていることを示している。

日本人の旅行動向

一方で、日本人の海外出国者数はコロナ禍前の2019年同月比で53.3%に留まり、円安の影響もあって完全な回復には至っていない。国内旅行については、物価上昇の影響を受けつつも、日本人の国内旅行消費額は過去最高を更新している。

 

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