埼玉県八潮市で今年1月に発生した大規模な道路陥没事故で、安否不明となっているトラック運転手の男性について、県の大野元裕知事は5月1日朝、現場調査の結果「転落したトラックの運転席部分の中に人と思われる姿が確認された」と明らかにした。これは、同日朝に消防隊員や警察官らが事故後初めて下水道管内に入り、内部の状況を直接確認した結果によるものである。NHKなどが報じた。
この事故は1月28日午前、八潮市内の県道54号線で道路が突然陥没し、4トントラックが転落したもの。運転していた74歳の男性が行方不明となり、これまで下水道管の中に取り残されている可能性が高いとされてきた。事故直後には、運転手と会話ができていたが、その後救助作業は二次被害の懸念や現場の危険性から難航。下水道管内の安全確保や下水の迂回工事、硫化水素濃度の測定などが続けられていた。
5月1日早朝、下水道管に流れ込む下水の量が減る時間帯を狙い、消防や警察など約20人が交代で管内に入り、硫化水素濃度や運転席へのアクセスルートなどを確認。調査の結果、転落したトラックの運転席部分に人の姿が確認された。
大野知事は同日、「早ければ明日2日にも救出作業を開始したい」との意向を示している。今後は安全が確認され次第、運転手の救出作業が本格化する見通しである。
現時点で運転手の安否については明らかになっていない。県や消防、警察は引き続き慎重に作業を進める方針だ。
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