広島の復興と平和への願いを象徴する祭り、ひろしまフラワーフェスティバル。 毎年5月3日から5日にかけて開催され、国内外から多くの人々が訪れる広島の春の風物詩だ。 2025年のテーマは「咲かそうよ 平和の種から 花いっぱい」となっている。
初日の5月3日には、約67万7千人が来場し、イベントを楽しんだ。例年ではパレード・ステージなどに参加する市民団体は100団体以上、約160万〜180万人が来場。2024年には過去最多となる約181万6千人を記録した。今年も同程度の来場者数が見込まれている。
会場となった広島平和記念公園は、原爆死没者の慰霊と世界恒久平和の実現を願って整備された場所だ。園内には原爆ドームや平和の灯、原爆死没者慰霊碑などがあり、訪れる人々に平和の尊さを静かに語りかけている。
3日午前11時15分、公園内の「平和の灯」から採火された火が、祭りのシンボルである「花の塔」の頂上に点火され、開幕を華やかに彩った。




原爆投下から80年の節目を迎える今年、原爆慰霊碑前には「折り鶴メッセージコーナー」が初めて設置された。来場者は折り鶴に平和への願いや希望を寄せ書きし、それぞれの想いを託した。


小さな子どもから高齢者、さらには海外からの観光者まで、様々な人々の「平和は願うだけでなく、伝えるものだ」という共通の想いが交差した。
昼も近づき会場も賑わいを増す中、複数のステージが披露され、天国楽団の壮大な演奏が平和記念公園に響き渡り、多くの人々が足を止めた。

その中の一人、中川さんは「遠くにいたのだが、音に引かれて近くまで来た。演奏を見ていたら、垂れ幕に『気功』と書かれていて興味を惹かれた。動作をまねてみたら、気持ちがとても良くなったように感じた。また家でもやってみたいと思っている」と語った。

また法輪功の緩やかな動作に、伝統の美しさを感じ、見入ったという川村さんは「現在の中国とは違う、古くからの文化のように思えた。穏やかな動きには心身を整える力があるのではないか。健康にも良さそうで、取り入れてみたい」と話した。

フェスティバルのメインイベントで初日のハイライトといえる「花の総合パレード」では、77団体・約7800人が参加し、ダンスやバトン、吹奏楽など多彩なパフォーマンスを披露。平和大通りは、花と笑顔と音楽でいっぱいになり、多くの観客を魅了した。






インドから来たシェケンさん一家は、天国楽団の服装がとても気に入った。「昔の中国の兵隊みたいだ」と述べた。

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