第11管区海上保安本部(那覇)は11日、沖縄県・尖閣諸島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船「海科001」がパイプのようなものを海中に下ろしているのを確認したと発表した。日本側の同意を得ていない海洋調査の疑いがあるとして、海上保安庁の巡視船が無線で調査の中止を要求したが、中国側は応じなかった。
発表によると、11日午前6時30分ごろ、尖閣諸島・大正島の北北東約236キロの海域で、巡視船が「海科001」の右舷からパイプ状の物体が海中に延びているのを確認した。第11管区海上保安本部は、同意のない海洋調査は認められないとして、無線で調査の中止を求めたが、調査船はその場で活動を続けた。その後、同日午後1時20分ごろ、調査船は日中中間線の西側、すなわち日本のEEZ外へ移動したことが確認された。
同海域で中国の海洋調査船によるこうした行動が確認されたのは、2021年10月以来となる。第11管区海上保安本部は、引き続き周辺海域の監視を強化している。
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