【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

相次ぐ交通事故で「外免切替」に自民議員が懸念 国家公安委員長「見直し迅速に進める」

2025/05/26
更新: 2025/05/26

外国で取得した運転免許証を日本の免許証に切り替える手続き「外国免許切替(外免切替)」について、26日の参議院決算委員会で、自民党の有村治子元女性活躍担当相が相次ぐ外国人による交通事故を踏まえ、「ほとんどの人がルールを守っていても、たった0.0数パーセントの人が標識などを認識できない」事態を問題視した。

また、有村氏は「日本で車を運転する人は日本社会のルールを理解し、交通標識や事故対応の手順を守ろうとする心構えと、実際にそれを守れる能力を備えておかなければならない」と強調。その上で、外免切替の見直しについて質問した。

これに対し、坂井学 国家公安委員長は可能な限り迅速に制度の見直しを行うよう警察庁に求めていくと語った。警察庁は現在、海外からの観光客による「外免切替」制度の悪用を問題視しており、制度の見直しを検討している。

観光ビザなどで短期滞在する外国人がホテルなどの一時的な滞在場所を住所として日本の運転免許を申請・取得するケースや、日本の交通ルールに関する「知識確認」(筆記試験)が、10問中7問正解で合格と比較的簡単であったため、日本の交通ルールを十分に理解せずに免許を取得してしまう人がいることが問題視されている。

坂井国家公安委員長は、申請者の住所を確認する書類は住民票の写しを原則として、観光で滞在する人の外免切替を認めないほか、日本のルールを十分理解しているかの確認を厳格化することが必要だと話した。

有村氏が制度の見直し時期について質問すると、坂井氏は「できるかぎり速やかに関係機関との調整も進め、改正案などを取りまとめ、パブリックコメントといった手続きを進めるよう指導していく」と回答した。

また、有村治子氏は「外免切替や高額療養費制度、経営・管理ビザなどの制度が外国人にとっておいしいターゲットになり、安易に悪用されてしまう抜け穴はないか」について、省庁横断的に取り組む必要があると提言した。

これに対し、林官房長官は「国民が不安を感じる課題が生じている」と述べ、外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議が行われているほか、自民党でも委員会が立ち上げられたと語った。

その上で、「国民の安全・安心を守りつつ、外国人と安心して暮らせる共生社会の実現に向けて、関係省庁で緊密に連携し取り組みを進める」と述べた。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。