中国東北部・遼寧省大連市で、日本人2人が殺害される事件が発生していたことが分かった。
先月25日に遼寧省瀋陽市にある日本総領事館が現地の公安当局から「日本人2人が殺害され、容疑者を拘束した」と連絡を受け、明らかになった。被害者2人はいずれも成人の男性。
すでに中国人の容疑者が拘束されており、犯行動機について、公安当局は「知人間のビジネストラブル」と日本側に説明しているという。事件が日本人を無差別に狙ったものではないと、強調しようとする意図があると見られる。
中国メディアの報道は一切ない。
近年、中国において日本人が巻き込まれる事件が相次いでいる。
昨年9月18日、中国南部の深セン市で、日本人学校に通う10歳の男子児童が登校中に刃物を持った44歳の中国人の男に襲われ、翌日死亡した。事件は学校から約200メートルの地点で発生し、容疑者はその場で拘束された。中国共産党(中共)側は「偶発的な単独犯による事件」と説明しているが、動機の詳細は明らかにされていない 。
この事件は、1931年の柳条湖事件(満州事変)の記念日に発生し、反日感情との関連性も指摘されている。日本政府は中国当局に対し、事件の詳細な説明と日本人の安全確保を強く求めている。
昨年6月には、中国東部の江蘇省蘇州市で、日本人学校のスクールバスが刃物を持った男に襲撃され、日本人の親子が負傷し、バスの案内係を務めていた中国人女性が死亡した。容疑者は現場で拘束され、後に起訴された 。
これらの事件を受け、現地の日本人社会では不安が高まり、安全対策の強化が進められている。広州の日本人向けマンションでは、スクールバス到着時の警備員を増員し、防護服や盾を導入するなどの対策が取られている。
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