6月2日、中国広東省深セン市の路上に突如、「人の頭」が落ちてきた。殺人か、それとも自殺か──。
現場は市内龍華区の新龍ビル(大廈)付近、通勤中の多くの市民が突如目の前に転がってきた人の頭(女性)を目撃してSNSに投稿した。
ネット上の情報や現地市民の証言によると、事件の発端は給与の未払いだった。怒った男性従業員が女性経営者を殺害・切断し、その頭部や足を高層階から地上に投げ捨てた後、自身も飛び降りて死亡したという。
この件について、現地公安当局は、当初沈黙を保っていたが、翌日になってようやく声明を発表。殺人説は否定し、自殺と断定した。「精神障害を患う女性(21歳)が30階から飛び降りた際に体が建物に激突して分離した」ということになった。
現在、この件に関する情報は、中国本土のネット空間から一斉に削除されており、確認できるのは、公安の公式発表だけだ。当局が何らかの「情報遮断」に乗り出したことは明白だ。
深刻な経済不況のなか、給与遅配や未払いが社会問題化する中国なので、今回の事件も、その「氷山の一角」に過ぎない可能性があった。
(現場の様子、モザイク処理済)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。