気象庁の野村竜一長官は13日の記者会見で、SNSなどで拡散している「2025年7月5日に日本で大地震が発生する」との噂が流れていることについて「デマ」と断じた。
ある日本人漫画家の作品に登場した「7月の津波被害を想起させる描写」を発端に、2025年7月に日本で大規模な津波災害が発生するのではないかという噂が、SNSなどを通じて国内外で拡散された。
この影響で一部の外国人観光客は訪日を見合わせる動きを見せており、国際線の減便や宿泊キャンセルの増加など、観光業にも影響が生じている。
こうした中、野村長官は「科学的な観点から外れた判断をする人が大勢いることは残念」と語り、「現代の科学的知見では日時と場所を特定する地震の予知は不可能」と指摘した。
そのうえで、「そのような情報で心配する必要は一切ない」と強調した。
野村長官は、日本ではいつでもどこでも地震は起きる可能性があるとして、日頃から地震の備えを確認をするように求めた。
野村長官の発言に対し、SNSなどでは賛同する意見と懐疑的な意見がみられる。
「科学的見地としてデマというのも当然」「科学では解明不可能な現象もあるかも」
「地震の予知は出来ないのに心配する必要は無いって、なんか矛盾してないか?」「予言されてるのは大地震ではなく災害では?」
こうしたさまざまな反応が示すように、SNS時代における災害情報の受け止め方や拡散のあり方には、改めて慎重な姿勢と冷静な判断が求められているようだ。
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