6月15日、イスラエルとイランの軍事的対立が急速にエスカレートする中で、イスラエルは、イラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)の情報部門責任者モハンマド・カジミを含む3名の高級情報将校を空爆によって殺害した。今回の作戦は、両国が3日間にわたり繰り広げている相互攻撃の一環として実行したものである。
空爆で情報部門幹部を殺害
同日午後、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、米国メディア「フォックス・ニュース」のインタビューに応じ、イスラエル軍がイラン革命防衛隊の情報部門責任者モハンマド・カジミを標的とする空爆を実施したと明言した。ネタニヤフ首相は「ちょうど今、我々はテヘラン上空を飛行しながら、この首席情報官とその副官を殺害した」と語り、作戦の成功を強調した。
イランの準国営通信社「タスニム通信」もこの情報を伝え、革命防衛隊の声明として、カジミ、副官ハサン・ムハゲグ、さらにモフセン・バゲリという高級情報官3名が15日の空爆で死亡したと報道した。
激しい攻防が3日間継続
6月15日、イスラエルとイランは3日連続で互いに攻撃を仕掛けており、イラン側のミサイルの一部がイスラエルの防空網を突破して被害を与えた。一方、イスラエル側も空爆を通じてイランの高官層に甚大な損害を与えた。
この数日間、イスラエルはイランの複数の高級指揮官や核科学者を標的として、殺害してきた。特に、革命防衛隊総司令官ホセイン・サラミや、イラン軍の総参謀長であり最高指導者ハメネイに次ぐ地位にあるモハンマド・バゲリも命を落としてた。
イラン軍指導層に壊滅的打撃
6月13日未明に始まったイスラエルの一連の空爆は、イランの軍事指揮体制に、重大な損害を与えた。これまでに少なくとも10人近い高級将軍が命を落とし、高官政治家1名と5名以上の核科学者も殺害された。イスラエルはこれらの作戦を、イランの核開発計画を封じ込めるための「先制攻撃」と位置づけており、その戦果が顕著に現れた。
ネタニヤフ首相「イランの戦力を大きく後退させた」
15日、ネタニヤフ首相は、フォックス・ニュースのインタビューで「我々はイランを大きく後退させた」と述べ、13日からの空爆が奇襲効果を上げたと自信を見せた。
また、アメリカとイランが進めてきた核計画をめぐる交渉については「解決に向かっていない」と分析。「私は交渉が決裂するのを待つつもりはない。これが私やイスラエルの戦い方ではない」と語り、今後も先制的かつ断固とした軍事行動を継続する方針を示した。
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