台風4号「ダナス」が観測史上初めて台湾南部・嘉義県に上陸し、暴風と豪雨による広域停電が発生した。復旧作業の最前線では、昼夜を問わず作業にあたる電力スタッフたちが、市民の暮らしを守るため懸命の努力を続けている。
台風4号(ダナス)は7月7日未明、台湾南部の嘉義県(かぎけん)に上陸後、北上して東シナ海へ抜けた。台湾電力(台電)によると、今回の台風によって台湾全土で一時80万戸以上が停電した。8日朝の時点でも17万戸以上が未復旧のままとなっている。

台電は復旧に向けて全国から資材と人員をかき集め、24時間体制で対応している。同社が7日夜に公開した写真では、作業員たちがヘルメットに取り付けたヘッドライトの灯りを頼りに、路上で簡素な食事をとる姿が映され、多くの市民の共感を呼んだ。
台南市の黄偉哲(こう・いてつ)市長もSNSで復旧作業の様子を伝え、「もし作業員を見かけたら、ぜひ拍手を送ってほしい」と感謝を表明した。目立たぬところで尽力する人々の姿が、復旧への希望を支えている。
災害の爪痕が残る中、最前線で働く名もなき作業員たちの姿こそが、人々の暮らしを立て直す真の原動力となっている。

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