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中国 44℃超え続出 相次ぐ熱中症死と異常気象の現実

蚊も人も命を落とすキケンな暑さ 中国で高温警報2万件超

2025/07/19
更新: 2025/07/19

日本でも梅雨明けとともに猛暑が続くなか、隣国・中国の内陸部・河南省などでは、まさに尋常ならざる暑さが広がっている。

気象当局によれば、河南省では131の市県で40℃超えを記録し、最高気温44.4℃を観測した地域も続出。7月の平均気温は1961年以来の過去最高を更新し、「蚊も人も暑さで死んだ」との報告が各地で相次いでいる。

SNSでは「蚊が熱さで死んだ」との投稿とともに、室内に散乱する蚊の死骸の写真が拡散。これに対し、「なんかスカッとした」「今年一番うれしいニュース」など、思わぬ“歓迎コメント”も飛び交った。

蚊は通常25〜30℃で活発に活動するが、40℃を超えると生理機能が低下し、気温が45℃を超えた状態が数時間続くと、体内のタンパク質が変性し、酵素の働きも失われ、最終的に死に至るという。

河南省の猛暑ぶりを証明しようと、地元の中年男性が路上で卵を焼く動画を投稿した。「安徽や山東はもう『暑い』なんて言うな。河南がどれほど暑いか見せてやる」と語り、地面に置いたフライパンに卵を割り入れると、瞬時に固まった。「これでもまだ、そっちが暑いって言うのか?」と冗談交じりに挑発している。

 

河南の猛暑ぶりを証明しようと、路上で卵を焼く河南省の男性(動画よりスクリーンショット)

 

こうした異常な暑さは河南省だけにとどまらない。中国各地で危険な高温が広がり、各地の生活や健康に深刻な影響を及ぼしている。

連日の猛暑が続く中国では、湖北省で畑作業中の72歳女性が38℃の炎天下、石の上に腰かけたわずか10秒の時間で重度のやけどを負うなど、日常の行動さえ命にかかわる危険が現実となっている。

 

臀部を重度のやけどした高齢女性(左)の治療にあたる錢医師(動画よりスクリーンショット)

 

人も熱中症での搬送が相次ぎ、死者も続出。まさに命を脅かす猛暑災害が拡大している。

前年比約4割増となる高温警報が中国全土で7月16日までに累計2万回以上発令され、7月以降だけでも2度の広範囲な猛暑が発生。一時は35℃超えの地域が300万平方キロメートルを超え、影響を受けた人口は9億人に達した。新疆では45.7℃を記録した例もある。

蚊も人も命を落とす猛暑は、もはや災害と呼ぶべき規模となっている。

 

2025年の猛暑は過酷を極め、7月16日正午までに中国全土で累計2万248回もの高温警報が発令された。(映像よりスクリーンショット)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!