中国の手抜き工事は以前から悪名高い。だが、またしても「まさか、ここまでなのか」と言葉を失う光景が広がっている。
中国各地の集合住宅で、外見はごく普通に見える建物の壁やベランダ、手すりを指で押すと崩れ、中から白い発泡材が現れる様子が撮影された。

一見すると問題はなさそうに見える住宅だが、実際に手で触れた瞬間、その印象は一変する。表面はコンクリートのように見えるが、指で押すと簡単にはがれ、中から白い発泡材がむき出しになった。
2025年12月31日、江蘇省南京市の不動産情報を発信するブロガーが、市内の集合住宅で撮影した動画を公開した。手すりの端を軽くつまむと、外側の表面が崩れ、内部の白い発泡材が露出した。ほとんど力を入れていないにもかかわらず、破片は次々と落ちていった。
同様の映像は湖南省や広東省など各地からも投稿されている。部屋の外壁やベランダの張り出し部分が発泡材で埋められており、少し触れただけで崩れる様子が確認できる。高所で誤って踏み抜けば、転落事故につながりかねない危険な状態だ。
広州市白雲区では、約1千万元、日本円で2千万円以上を支払って購入した住宅で、壁を指で押すと簡単に穴が開いたと報じられた。所有者は強い不安を訴え、建設会社に説明や対応を求めている。
専門家は、発泡材は建物を支える強度がなく、火が出た場合には一気に燃え広がる危険があると指摘する。住宅の安全性を根本から揺るがす問題だという。ネット上では、「どうやって検査を通ったのか」「我が家は大丈夫なのか」「自分の家の壁も叩いて確かめたくなった」といった投稿が相次ぎ、驚きと不安が広がっている。
中国の手抜き工事は今に始まったことではない。多少のことなら仕方がないと、多くの人が目をつぶってきた面もあるだろう。だが、本来は日常の安全に関わる部分にまで手が抜かれ、発泡スチロールが使われていたとなれば、話は別だ。建設現場で守られるべき一線は、すでに越えられているのではないか。どこまでモラルが後退すれば、こうした工事が行われるのか。

右:素手でちぎれるほど薄いコンクリートの壁(中国のSNSより)

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