中国 独裁者拘束の報道に北京中枢が過剰反応か

中国最高権力中枢「中南海」が中国の地図から消えた?

2026/01/16
更新: 2026/01/16

中国で奇妙な出来事が話題になっている。
北京市中心部にある中国版の官邸にあたる場所、「中南海」が、地図検索から消えたというのだ。

中国で広く使われている地図アプリで「中南海」と検索すると、「該当する地点はありません」と表示される。
別の地区に案内されることもある。
北京のど真ん中にあるのに、なぜか見つからない。

この現象が広がったのは、ベネズエラの独裁者ニコラス・マドゥロ夫妻が拘束されたという海外報道が流れた直後だとされる。

同じ頃、別の「消失」も起きていた。

中国のSNSや音楽配信アプリから、ある有名な曲「可惜不是你(あなたでないのが惜しい/梁静茹)」も突然、「消えた」のだ。

曲自体が世界から消えたわけではない。
海外の動画サイトでは、今も普通に聴ける。
見えなくなったのは、中国国内向けのプラットフォームだけだった。

中国語では「惜(シー)」と「習(シー)」は同じ発音である。
このため「可惜不是你」という曲名は、中国のネット空間では、「捕まったのが“あなた”ではなかったのが残念だ」という皮肉として受け取られてきた。

「あなた」とは誰か。
あえて書く必要はない。
最高指導者の名前を直接出せない社会では、この一言だけで意味が通じてしまう。

 

 

ネットでは、二つの出来事を重ねる声が相次いだ。
「地図を消しても建物は消えない」
「歌を消しても、人々が歌に託した思いは消えない」
「マドゥロの二の舞が、そんなに怖いのか」

中南海は今もそこにある。
歌も、海外では聴ける。
結局、消えたのは場所でも曲でもなく、政権の余裕だったのかもしれない。

 

本紙記者が実際に中国の地図アプリ「百度地図」で「中南海」を検索したところ、「該当する地点は見つかりません」と表示された。(スクリーンショット)
Googleマップで「中南海」を検索した際の表示結果。(スクリーンショット)
李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!