中国で学校の健康診断が「臓器移植」の恐怖を呼ぶ。SNS拡散の噂で親が次々休学宣言。「命より勉強を諦める」声が急増、中国共産党(中共)不信の象徴か。
「子供の臓器が不法移植されている」という噂が広まる中、SNS上では未成年者の臓器提供に関する動画が拡散し続けている。こうした錯綜する情報の中で、中国各地の保護者がネット上で学校における子供の安全への恐怖を表明し、「子供を学校に通わせるのをやめる」と公言する動きが広がっている。「休学して命を守る」という訴えがコメント欄などを通じて急速に広がっている。
WeChat、Douyin、小紅書などのSNS上では、「子供を学校に行かせない」という保護者の投稿が、単発的な意見にとどまらず、連鎖的に広がりを見せている。
1月22日、ネットユーザー名「朱哥哥」が動画を投稿し、「娘は明日から学校に行かせません。彼女は今年14歳です。もう勉強できなくても構いません。とにかく安全に、健康で、楽しく成長してくれればそれでいい」と述べた。この投稿にはすぐに多数の反応コメントが寄せられた。
ユーザーの張氏は「うちの息子は16歳です。家で過ごしています。無事に健康でいてくれればそれでいい」と書き込んだ。別のユーザーは「うちの息子ももう学校へ行かせません。彼らには勝てない。生きていてくれれば十分です」とコメント。また別のユーザーは「うちの子は15歳で、もう学校に行っていません。自分で外に働きに出ました。もう何も言えません。ただ生きていてくれれば、それでいい」と書き込み、このような投稿には多くの「いいね」が集まった。
分析 保護者の恐怖は中共体制への信頼崩壊の集中反映
湖北省の弁護士・張氏は、大紀元の取材に対し、保護者の恐怖は特定の事件そのものが原因ではなく、「中共体制への信頼崩壊の集中反映である」と指摘した。
同氏は「私もネット上で、子供の不可解な死や社会的事件の情報を見た。情報が不透明で、権力に制約がない体制では、市民は真相を確認できず、責任を追及する手段もない。公式の説明と市民の実感の間には大きな乖離がある」と述べた。
さらに「中共当局は長年、独立した監視を避け、異論や疑問の声を抑え込んできた。その結果、保護者は断片的なネット情報をもとに、自らリスクを判断するしかなくなっている」「たとえば、きょうは誰かの子供が学校で行方不明になったとか、暴行を受け死亡したとか、翌日には病院で原因不明の死を遂げたなどの情報を目にする。子供が学校にいる間すら安全を保障できない状況下では、親は自衛手段として子供を家に戻すしかない。これは体制への不信任を示す行為そのものである」と語った。
学校統一健康診断・採血に疑念の嵐
学校で行われる統一健康診断をめぐっても、保護者の間で疑念が高まっている。ユーザーは「健康診断なんて受けない、総合病院にも行かない。もう何年も受けていない」と投稿。
広州市のある保護者は「小学校1年生なのに、学校が統一で健康診断を実施すると言ってきた。この前、子供が試験管2本分の血を採られた」と明かした。
ユーザー「メトリ島」は「何百人もの生徒が一度に健康診断を受け、採血、血圧、身長体重を測る。自分が子供の頃は、採血なんてなかった」と投稿している。
多くのネットユーザーが「子供が学校に通うこと」と「命の安全」を同列に語っている。TikTokユーザーは「娘はもう学校に行かせません。学校で命を落とすのが怖い」と述べ、それに対し別のユーザーが「私も同じです。昨日(1月21日)から学校に行っていません」と返信した。
記者の観察によれば、最近ではコメントの中で恐怖の度合いがさらに強まっている。ユーザー「風木大師」は「早く子供を家に連れて帰って。命を守ることが先決。これは血液型のマッチングだ。マッチングが成功すると子供が行方不明になる」と書き込み、ユーザー「十連子」は「子供の命は勉強より大切。この社会では、犯罪者の目がすでに子供たちに向けられている」と訴えた。
当局の未成年臓器提供宣伝が火に油
WeChat公式アカウント「中国人体器官捐献」は1月20日、未成年者および成年直後の個人による臓器提供に関する動画を公開した。映像では、18歳になったばかりの少年が死亡後に臓器を提供し、手術室で医療スタッフが一斉に黙礼する場面が映し出された。動画には誕生日ケーキや臓器提供証書なども登場し、ネット上で議論を呼んだ。
また、SNS上では過去の学校行事を撮影した映像のスクリーンショットも複数拡散している。その中の一枚には、制服姿の生徒たちが室内に整列し、「臓器提供」「命を捧げる」と書かれた紙を掲げている様子が写っており、背景には学校の講堂や活動室が見える。これらの画像は最近になって再び掘り起こされ、急速に広まっている。
武漢市の保護者・王氏は記者に対し、「こうした映像や宣伝が繰り返し現れることで、学校教育の中で子供が何を教えられているのか、不安を感じるようになった」と語った。そして「妻と話し合いの結果、学校の授業を受けるのはやめ、在宅学習に切り替えることにした。判断力のまだ十分でない年齢で、もし臓器提供の同意書に署名させられたらと心配だ」と話した。
この1か月間、国内外のSNS上では、過去数年に発生した学生の不審死や事故死に関するまとめ投稿が複数見られている。学校内外での突然死、通学途中の転落死、水死などの事例が整理され、頻繁に共有されている。これらの情報は、一部の保護者にとって、リスクを判断する重要な根拠となっている。
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