中国共産党(中共) 中央軍事委員会の序列2位とされる中央軍委副主席の張又俠が拘束された後、中共党首で中央軍委主席の習近平は2月6日、北京駐在の軍隊の老幹部と面会し、文芸公演を鑑賞した。ここ数年と比べ、今回の行事で習近平に随行した軍高官は中央軍委副主席の張升民1人のみで、他の複数の上将はすでに粛清された。
国営新華社通信は、中央軍事委員会が主催する「駐京部隊老幹部を慰問する春節祝賀文芸公演」が6日午後に開催され、習近平が公演を鑑賞し、出席した軍隊の老幹部および中国共産党軍の離退職老幹部を慰問したと伝えた。
中央軍委副主席の張又俠と中央軍委委員の劉振立が先月24日に同時に調査を受けると発表された後、中共の上層部の政治的雰囲気と軍の動向を巡り各方面で憶測が広がっている。こうした中、習近平と軍隊老幹部との今回の交流も外部から注目を集めた。
新華社は報道の中で、「在場老同志們一致表示,堅決貫徹軍委主席負責制」と伝え、出席した老幹部らが中央軍委主席責任制を断固として貫徹する姿勢を示したと報じた。
中共中央軍事委員会が毎年中国の旧正月前に実施する駐京部隊老幹部慰問の文芸公演は、中共上層の恒例行事であり、習近平と軍高官が例年そろって出席してきた。今回の習近平の出席では、過去数年と比べ、側近として並んでいた複数の上将が姿を消している点が注目される。
中国共産党の官営メディアの過去の報道によると、2024年の出席者は習近平、張又俠、何衛東、劉振立、苗華、張升民であった。2025年の出席者は習近平、張又俠、何衛東、劉振立、張升民であり、この時点で苗華はすでに失脚していた。
しかし2026年には、習近平に随行したのは軍内の大規模粛清を担当している張升民のみで、他の複数の中央軍委高官はいずれも失脚した。
習近平による軍への大規模粛清を巡っては世論上で揶揄も広がっている。海外のX(旧ツイッター)では、「複数のアナリストは、文民・軍双方の高官に対する一連の粛清は、習近平がさらなる任期確保に向けて動く中での政治的権力集中を示していると指摘している」との投稿があり、習近平が軍を信頼していないとの見方を示した。
別の投稿では「いっそのこと自分一人で全軍を指揮すればいい」
「張升民を利用して情勢を安定させた後、その張升民も処分するのではないか?」
「残ったあの随行者も安全ではない……もはや牽制役は必要ない。鳥尽きて弓蔵る、昔からそうではないか」
「あいつは本当に国を破壊の方向に加速させる無能な指導者だ」などの意見が書き込まれた。
2月2日付で米誌「フォーリン・アフェアーズ」は「Xi the Destroyer(毀滅者習近平)」と題する論文を掲載し、習近平を「破壊者」と位置づけ、中国共産党中央軍事委員会は基本的に習近平によって破壊されたと論じた。
中国共産党の官界事情に詳しいオーストラリア在住の法学者、袁紅氷氏はこれまでに、習近平には「習包子」「二百斤麻袋」などのあだ名があるほか、北京の官界では新たに「上将斬」という呼称も広がっていると明らかにした。「上将斬」とは、習近平が中国共産党の上将を次々と処分する処刑人であることを意味するという。
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