高市首相 現役世代の社会保険料引き下げに言及 与党が進める現役世代の負担軽減と子育て支援強化

2026/02/25
更新: 2026/02/25

高市早苗首相は国会で25日、現役世代の社会保険料負担の引き下げについて「重要」と明言した。少子化が想定を上回る速度で進む中、現役世代の経済的負担の軽減は喫緊の課題となっている。

衆院本会議の代表質問では、日本維新の会の中司宏議員が、重い社会保険料負担が企業の賃上げを抑制し、若者の結婚や子育て意欲を低下させていると指摘。年収350万円の単身世帯が年間約50万円の社会保険料を支払い、雇用主も同額を負担している現状を挙げ、負担が現役世代に集中する構造の是正を求めた。

これに対し、高市首相は「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことは重要だ」という認識を示し、社会保障関係費の急増と現役世代への過度な負担に問題意識を共有していると説明した。

また高市首相は持続可能な社会保障制度の構築に向けた改革に取り組む考えを示した。具体策として、自民党と日本維新の会の連立政権合意に基づき、病床数の適正化支援やOTC類似薬の保険給付見直しを進める方針だという。

背景には深刻な少子化問題がある。自民党の重点政策「Jファイル2026」は、2024年の出生数が68万6172人となり、想定を大幅に上回る速度で少子化が進展していると指摘し、国として重大な危機との認識を示している。自民党は少子化の克服を最優先の国家的課題と位置付け、若者や子育て世代の所得向上を柱に据える。強い経済の実現と若者の所得増を通じた少子化対策の推進を政権公約の一つとして掲げている。

具体策として、自民党は3.6兆円規模の「こども未来戦略」加速化プランを着実に実施する方針である。妊娠・出産時の経済的負担軽減に向け、標準的な出産費用の自己負担無償化や妊婦健診費用の軽減を盛り込んだ法案を次期国会に提出する。育児休業給付については男女とも実質10割水準を確保するため改正雇用保険法の施行を進め、男性の育休取得を促進する。さらに、就労の有無を問わず利用できる「こども誰でも通園制度」の本格実施や、ベビーシッター・家事支援サービスの利用促進に向けた負担軽減にも取り組むとしている。加えて、財源確保を前提に3人以上の多子世帯への教育費軽減や住宅支援の充実も検討する。

これら施策の財源については、歳出改革を徹底するとともに、実質的な負担増を伴わない形で2026年度から「子ども・子育て支援金制度」を導入し、必要な環境整備を進める方針である。

現役世代の社会保険料引き下げと3.6兆円規模の少子化対策を両輪とする政策は、現役世代の手取り増加と子育て支援の強化を通じ、若者世代が将来に希望を持てる社会の実現を目指す取り組みと位置付けられる。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます