中国科学院院士が相次ぎ除名 背景に武器性能に疑問

2026/03/20
更新: 2026/03/20

中国共産党(中共)の軍需産業に関係する科学者の動向に注目が集まっている。連日、軍事関連の経歴を持つ中国科学院の院士が、公式サイトから相次いで削除されていることが確認され、波紋が広がっている。

3月19日、複数のメディアは、元中共軍のシニア科学者で核実験基地の指揮官を務めた劉国治の個人情報が、中国科学院の院士名簿から削除されたと報じた。

65歳の劉国治は、長年にわたり高出力マイクロ波技術の研究に従事し、2009年に中国科学院院士に選出。2010年には新疆ロプノール核実験基地の主任を務め、2016年には中央軍事委員会科学技術委員会の主任に就任するなど、中国の軍事・防衛テクノロジー部門の中枢を担ってきた。

さらに3月16日から18日までのわずか3日間で、核兵器、レーダー、ミサイル誘導に関わる専門家4人のプロフィールが、相次いで中国科学院公式サイトから削除された。中には、「殲20戦闘機の父」とされる航空専門家の楊偉も含まれている。

こうした一連の動きを受け、中共軍需産業内部での反腐敗や組織再編が進んでいるとの見方が強まっている。

時事評論家の李林一は、「劉国治はパルスパワー分野の専門家である。この技術はドローンを直接焼損・無力化する能力を持つ。戦場でこれらの技術が期待通りに機能しなかったことが露呈すれば、担当責任者がその責任を問われるのは必至だ」と指摘し、「最近摘発された専門家にはこの共通点が見られる」と述べた。

分析によれば、中国製兵器が実戦で本来の性能を発揮できず、それが開発担当者の連座・処罰につながっているという。李氏はさらに、具体的な戦場での「失敗」を指摘した。

「イランの戦場や、ベネズエラで米軍がマドゥロ大統領を拘束した際、最も批判を浴びたのが中共が提供したレーダーシステムだった。中国のミサイルシステムは起動することさえできず、稼働前に破壊されてしまった」との見方を示した。

中国問題評論家の藍述氏も、「軍需産業が『これはステルス戦闘機だ』と自らを欺いていたとして、なぜ空軍までもがそれを認めていたのか。言い換えれば、この嘘は軍需産業の大物たちだけがついていたものではなく、空軍も片棒を担いでいたということだ」と指摘した。

分析によると、重要技術や装備の責任者に対する粛清は、中共現行の軍事計画に影響を及ぼす可能性がある。国際社会が注視する「2027年台湾侵攻」ついても、延期を余儀なくされるとの見方が出ている。今後、さらに多くの軍需産業上層部に波及するかどうか、引き続き注視が必要だ。