戦闘終結に向けた協議を前に、新たな情報が明らかになった。イランメディア「イラン・インターナショナル」の独自報道によると、革命防衛隊のワヒディ司令官が協議への関与を強め、代表団の人選や議題をめぐって、代表団長であるガリバフ国会議長、アラグチ外相と激しく対立しているという。ワヒディ氏は軍と連携して協議団に圧力をかけ、ミサイル計画を協議の議題に含めないよう強く求めているとされる。イラン指導部内の激しい対立により、協議の先行きは不透明だ。
10日、イランメディア「イラン・インターナショナル」は、革命防衛隊のワヒディ司令官が協議への関与を強めていると独自に報じた。ワヒディ氏は、国家安全保障委員会のゾルガード書記を代表団に加え、米側との協議に同行させるよう強く求めているという。
これに対し、今回の協議を主導するガリバフ国会議長とアラグチ外相は強く反対している。
また協議内容をめぐっては、ワヒディ氏とイラン航空宇宙軍司令官が、イランのミサイル計画を協議対象にしてはならないと主張している。さらに両氏は、ガリバフ氏にこの方針を受け入れるよう圧力を強めているという。
同時に、イランは対外的な情報開示が限られているものの、モガダム駐パキスタン大使が9日、イラン協議団が同日中にイスラマバードに到着すると発表した後、まもなくこの投稿を削除したことなどから、同国指導部が深刻な分裂状態にあり、協議内容や協議の範囲、協議姿勢をめぐって大きな隔たりがあるとの見方が広がっている。
協議が始まる前から、イラン指導部内部の激しい対立は、協議の先行きに不透明感を強めている。
10日、パキスタン当局は、アメリカとイランの代表団が滞在し、協議が行われるイスラマバードのセレナ・ホテル周辺3キロ圏内をレッドゾーンに指定し、厳重な警備態勢を敷いた。
一方、ガリバフ氏は突然、Xへの投稿で、協議の前提条件として、アメリカがイランの凍結資産を解除すること、さらにレバノンでも停戦が実現することを挙げ、アメリカはすでにこれらの条件に同意したと主張した。
これに対し、アメリカの代表団を率いるヴァンス副大統領は、10日にイスラマバードへ出発する前、停戦合意にはレバノンは含まれていないと改めて強調した。
また、ホワイトハウスのレビット報道官が9日、イランは核兵器製造に使用可能な濃縮ウランを引き渡さなければならないと強調したことについて、イラン側はこれまでのところ明確な公式見解を示していない。
この数週間、トランプ米大統領や米政府の複数の高官は、イラン指導部が深刻な分裂状態にあり、複数の勢力が権力争いを続けているうえ、対外的な発言と米側に伝えている内容が大きく異なっていると繰り返し指摘してきた。
11日に行われる協議が、最終的にどのような成果を上げるのか。関係各国が注目している。
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