中国 ネットでは「愛国教育の成果」と皮肉る声も

愛国教育イベントで珍騒動 観客が「日本兵」役の俳優を殴打=中国

2026/06/17
更新: 2026/06/17

中国安徽省の観光施設で上演していた抗日戦争のショーで、観客の男性が突然「日本兵」役の俳優に暴行を加える騒動が起きた。

現場は安徽省蚌埠市の観光施設「禾泉小鎮度假区」。6月13日、抗日戦争を題材にした実景舞台劇「攻打老西門」を上演していた最中の出来事だった。

SNS上に拡散した動画には、中高年の男性が突然、上演中のショーの中に入り込み、「日本兵」役の俳優に殴る蹴るの暴行を加える様子が映っている。スタッフが慌てて制止すると、男性は演技だったことに気付いたのか、表情を和らげ、席へ戻ったという。

施設側によると、このような事態は初めてで、俳優は病院で検査を受けたものの大きなけがはなかった。また、男性の責任は追及せず、今後は観客との間に柵を設置することを検討しているという。

中国国内外のSNSでは、「愛国教育の成果が出ているな」など、長年にわたる愛国教育や反日洗脳を皮肉り、呆れる声が広がった。

今回の事件は笑い話で終わったが、これこそが中国共産党(中共)による長年の洗脳教育がもたらした弊害だと、背筋が寒くなった人も少なくない。

繰り返される宣伝によって人々の憎悪感情ばかりが強化され、歴史の傷痕が政治宣伝の道具へと変えられた結果、一部の人々は演技と現実の区別さえつかなくなった。中共のいう「愛国教育」とは、歴史を振り返るためのものなのか、それとも憎しみを生み出すためのものなのか。今回の騒動を受け、そのあり方は改めて議論を呼んでいる。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!