ウクライナとロシアの戦闘が激化している。7月2日、ロシア軍は開戦以来最大規模となる空襲をウクライナ首都キーウに対して行い、100人以上の死傷者が出た。ゼレンスキー大統領は現地を訪れ、防空能力の強化に向けてパトリオットミサイルが緊急に必要であると強調した。一方、ロシア側は今回の攻撃について、ウクライナ軍によるロシア国内のエネルギー施設への攻撃に対する報復だとしている。
2日未明、キーウの上空では爆発音が相次いだ。ロシア軍はミサイル74発と無人機496機を発射し、キーウなどに対して同時多発的な攻撃を行った。
キーウのクリチコ市長は、今回の攻撃について、開戦以来、同市が受けた中で最大規模だと述べた。空襲は11時間にわたって続き、広い範囲に影響が出た。5万人以上の市民が地下鉄の駅に避難し、一夜を明かした。
この攻撃により、少なくとも25人が死亡し、100人以上がけがをした。死傷者の数はさらに増える可能性がある。クリチコ市長は、金曜日を哀悼の日とすると発表した。
キーウ南東部のダルニツキー地区では、ミサイル1発が集合住宅に大きな被害を与えた。救助隊は瓦礫の下から7人を救出した。
現場の近くに着弾した別のミサイルは、地面に大きな穴を残した。住民の中には、涙を流す人の姿も見られた。
同じ日、ゼレンスキー大統領は空襲現場を訪れ、被害の状況を確認した。そのうえで、パトリオットミサイルの必要性を改めて訴えた。
ゼレンスキー大統領は、「防空ミサイルを供与してくれたアメリカに感謝しているが、現在の供給のペースは遅すぎる」と述べた。
また、アメリカの特使がウクライナを訪問し、ロシアとの和平交渉を引き続き進めることに期待を示した。さらに、来週のNATO首脳会議の期間中にトランプ大統領と会談したい考えも示した。
同日、イギリスやスウェーデンなどの在ウクライナ外交官も現場を訪れ、ウクライナへの支持を表明した。
ロシア大統領府の報道官は、今回の攻撃について、ウクライナ側の軍事目標を対象にしたものだと説明した。また、ウクライナ軍によるロシア国内のエネルギーインフラへの攻撃に対する報復だとしている。
さらにロシア側は、目標が達成されるまでキーウへの圧力を強める考えを示した。
一方、アメリカのシンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」が公表したデータによると、2022年2月の侵攻開始以降、ロシアとウクライナ双方の兵士の死傷者は200万人を超えたとしている。
このうち、ロシア軍の死傷者と行方不明者はおよそ140万人で、ウクライナ軍の52万5千人から62万5千人を大きく上回っていると分析されている。
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