農水省は28日、2025年7月から2026年6月までの1年間に消費された国産の主食用米が、玄米ベースで683万トンだったと発表した。前年の713万トンから約30万トン減り、過去最低となった。精米ベースでは607万トンだった。数値は速報値で、11月末までに確定する。
国民1人当たりの年間消費量は、訪日客による需要を除くと48.7キロとなり、前年の50.7キロから2キロ減少した。需要量は、農水省が3月時点で見込んでいた691万~704万トンを8万~21万トン下回り、想定以上の落ち込みとなった。
国産米高騰で輸入急増
需要減の背景には、国産米の価格高騰と外国産米への切り替えがある。
2024年夏の「令和の米騒動」以降、国産米の高値が続き、小売や外食などで割安な外国産米を仕入れる動きが広がった。2025年産米の相対取引価格は、玄米60キロ当たり平均3万5573円と、前年産より41%上昇した。
2025年度に高い関税を支払って民間輸入された米は10万5778トンに達し、前年度の約35倍に増えた。このうち約8割をアメリカ産が占め、アメリカ産米の輸入量は約200倍に膨らんだ。通常、枠外輸入は年間600~800トン程度にとどまっており、異例の増加となった。
今回の需要実績は国産米のみを対象としており、輸入米は含まれない。このため、外国産米への切り替えが進んだ分、国産の主食用米の需要が減少したとみられる。
民間在庫は243万トンに増加
一方、2025年産の主食用米の生産量は747万トンだった。政府備蓄米23万トンの供給も加わり、2026年6月末の民間在庫は243万トンと、前年の155万トンから88万トン増えた。
農水省は、2026年7月から2027年6月までの需要量を693万~711万トン、生産量を711万トンと見込む。この場合、2027年6月末の民間在庫は242万~260万トンとなる見通しだ。
現在の作付意向を基に生産量を732万トンとした場合、在庫は263万~281万トンまで増える可能性がある。上限に達すれば、6月末の民間在庫量の調査を始めた2004年以降で最大となる。
米不足を受けて生産が増える一方、高値をきっかけに国産米の需要は縮小している。外国産米への切り替えが定着すれば、今後は在庫の積み上がりが一段と進む可能性があり、需要に見合った生産体制をどう整えるかが課題となる。
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