中国の過剰生産問題浮き彫り 1万2876社が登録抹消

2026/08/10
更新: 2026/08/10

中共国家市場監督管理総局が8月8日に発表した統計によると、中共がかつて重点的に支援してきた「新三様」と呼ばれる新エネルギー車、太陽光発電、リチウム電池の関連企業で、今年上半期に登録を抹消した企業は計1万2876社に上った。中国の生産能力過剰問題が改めて注目されている。

内訳は、新エネルギー車関連が7632社で前年同期比4.6%増、太陽光発電関連が5089社で同8.3%増、リチウム電池関連が155社で同12.3%増だった。

当局はニュースリリースで、こうした動きを「過剰生産能力を抱える業界の企業整理」と位置づけている。

一方、中共商務省は先日、「いわゆる生産能力過剰問題」に関する見解を発表し、中国の生産能力過剰問題と、政府が補助金などを通じて関連産業を支援しているとの見方にを否定した。「中国の内需不足が生産能力過剰を招いている」とする指摘は事実ではないと主張した。

これに対し、英誌「エコノミスト」は8月3日、「中国は生産能力過剰について謝罪しない」と題する記事を掲載した。

記事は、中共が生産能力過剰を否定する一方、長年にわたる政府の補助金や政策支援には触れていないと指摘。問題の核心は生産能力そのものではなく、政府が産業発展に深く介入している点にあると分析した。

「エコノミスト」によると、中国では貯蓄率が高い一方、内需は相対的に弱く、輸出が長期にわたり輸入を上回っている。このため、国内で吸収しきれない生産分を海外市場に依存する経済構造が形成されてきたという。

中共は長年にわたり、重点産業に多額の資源を投入してきた。

具体的には、安価な土地の提供や半導体企業への投資、国有企業に対する国産品の優先調達要求、技術的自立や国産化を進める政策などがある。

こうした措置は企業のコストを引き下げるだけでなく、生産拡大を後押しし、中国企業が世界市場で存在感を高める要因にもなってきたという。

「日経アジア」は、中共が国内の過剰な生産分を輸出によって海外市場に送り出す一方、過剰生産を生み出す産業構造そのものが、東南アジアや中東での工場建設などを通じて海外にも広がりつつあると報じた。

中共税関総署のデータによると、2026年上半期の中国の自動車輸出台数は509万6千台で、前年同期比65.3%増加した。輸出先は世界210以上の国と地域に及んだ。

特に新エネルギー車の輸出台数は、前年同期比120%増の235万5千台となった。

一方、中国国内の自動車販売台数は前年同期比21.1%減の992万1千台だった。

このうち新エネルギー車の販売台数は509万台で、前年同期比13.4%減少した。

任義