ハーバード大の対中研究に米議会が警鐘 軍事系7大学と140本超の論文

2026/08/14
更新: 2026/08/14

米議会は最近、ハーバード大学の研究者が、中共の軍や国防研究と関係の深い大学と共同研究を行い、140本を超える論文を発表したとする調査報告書を公表した。共同研究先の一部は、すでに米国の規制対象となっている。専門家は、中共が長年、米国の先端技術を狙っており、学術協力がその重要な手段の一つになっていると指摘している。

米下院の中共問題特別委員会がまとめた調査報告書によると、ハーバード大学の研究者は、中共のいわゆる「国防七子」と呼ばれる大学の研究者と共同で、140本以上の論文を発表した。

「国防七子」とは、国防や軍事研究と密接な関係を持つ中国の7大学を指している。委員会は、ハーバード大学の共同研究に対する安全面の審査が不十分で、中共が研究協力を通じて米国の重要技術を取得する恐れがあるとみている。

中国問題専門家、王赫氏は「米国は世界をリードする科学技術大国だ。中共は米国と良好な関係を築こうとしていた頃から、米国の技術を手に入れることを重要な目標としていた。中共は長年にわたり米国への浸透を進め、合法・非合法を問わず、さまざまな手段で関連技術を入手してきた。その重要な手段の一つが、米中の共同研究だ」と説明した。

その一例が、2023年にハーバード大学の研究者と北京航空航天大学が行った、深海探査用の生体模倣型ソフトロボットに関する研究だ。

北京航空航天大学は「国防七子」の一つで、2001年から米国の「エンティティー・リスト」に掲載されている。

調査報告書は、この技術が水中探知など軍事分野に利用される可能性があると指摘している。一方、ハーバード大学はこの研究を「非軍事研究」に分類していた。

軍事評論家のマーク氏は、「こうした技術は軍民両用の性格が非常に強い。表向きは民生技術であっても、容易に軍事用途へ転用できる」との見方を示した。

また、ハーバード大学の研究者は、中国国防科技大学とも磁性材料に関する共同研究を行っていた。同大学も米国の規制対象となっている。

専門家は、中共が長年、西側の先端技術を獲得することを重要な目標としてきたと指摘する。今回の報告書によって、米国はこうした長年の抜け穴への対応を迫られている。

王赫氏は「米国は以前から、中共による科学技術の軍事利用や軍事技術の発展を長年追跡し、監視してきた。しかし、自国にこれほど大きな抜け穴があるとは想定していなかった。中共による米国への浸透は、人々の想像を超えている」と述べた。

また、「現在の米国にとって、もはや事後的な対策だけで済む問題ではない。米中が新たな冷戦ともいえる状況に入るなか、この抜け穴を必ず塞がなければならない。そうした背景で今回の報告書が公表され、ハーバード大学が問題の渦中に立っている」と指摘した。