中国 お化けも逃げる厳戒態勢

お化けより警察が怖い 中国のハロウィーン

2026/11/01
更新: 2026/11/01

思い思いの仮装で街を彩るハロウィーン。ところが今年の上海では、仮装した若者よりも警察官の姿が目立つ、何とも奇妙な光景が広がった。

10月31日の上海。かつて仮装した若者でにぎわった巨鹿路周辺には、警察車両や鉄柵がずらり。

ネット上では「ハロウィーンではなく警察祭り」「今年一番人気の仮装は警察官」と皮肉が飛び交った。

警察は前日から大規模な警備態勢を敷き、約2週間前から警戒を始めていたとの情報もある。

かつて中国最大の街頭仮装イベントとして知られた上海のハロウィーン。

2023年には、若者たちがゼロコロナ時代の白い防護服姿の監視員や、暴落する株価のグラフ、監視カメラなどに仮装。厳しい行動制限の苦い記憶や、失業、経済低迷への不満をユーモアと皮肉に変えた。

以来、当局は取り締まりを強化。2024年には警察が仮装した人々を追い払い、2025年には街頭での仮装イベントが大幅に縮小した。

そして今年、かつてのにぎわいはほぼ消え、仮装を楽しむ人々の多くはディズニーランドや歓楽谷などのテーマパークに集まった。かつてとのあまりの違いに、ネット上では「静かすぎて違和感がある」など、寂しがる声も上がった。

警戒は上海だけではない。北京では一部のナイトクラブが仮装やマスクの着用を禁止。浙江省杭州では、ウルトラマンに仮装した人物が警察官に連れて行かれる様子もネット上で報告された。

ただ、すべての街から仮装姿が消えたわけではない。上海の一部地域や安徽省合肥、山東省青島などでは、今年も仮装を楽しむ若者たちの姿が見られた。

あるネットユーザーは、かつての上海を振り返り「懐かしいのは仮装だけではない。自由に笑い、ストレスを発散できたあの空間だ」と嘆いた。

お化けより警察が怖い中国のハロウィーン。かつて若者の笑い声であふれた街は、すっかり静かになってしまった。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!