THE EPOCH TIMES

対中外交で日本がとるべき立場 『2012台湾大劫難』邦訳出版 著者・袁紅氷にインタビュー(二)

2010年08月25日 08時28分

対日戦略の核心『2012台湾大劫難』邦訳出版 著者・袁紅氷にインタビュー(一)の続きです

 中国広東省は今月、台湾から農産物を大量に購入する契約に調印した。海峡両岸の経済協力協定(ECFA)の締結で加速された中台経済一体化の進展。昨年11月に台湾で出版された法学者・亡命作家の袁紅氷(ユァン・ホンビン)氏の著書『台湾大劫難』で明らかにされた北京当局の対台湾謀略が、シナリオ通りに展開されつつある。

 「市場一体」から「政治統一」へ、迫り来る台湾の大災難。国民党を丸め込み、民進党を分裂させ、傀儡党を立ち上げ、メディアを統制し、学者と政治に染まった宗教家を飼い慣らす。そして2012年、中国共産党は戦わずして台湾に勝つ。『台湾大劫難』で暴かれた中共の対台湾政治戦略は、台湾各界に衝撃を与えた。このほど『暴かれた中国の極秘戦略』と題して邦訳が出版された。

 一方、中国当局は、今年に入って日本国債を急ピッチで大量に購入し、買い物に急ぐ中国人観光客を大量に日本に送っている。北京当局が描いたこの戦略の青写真は、台湾だけに留まらないようだ。

 邦訳の出版にあたって、著者は本紙のインタビューに応じ、対日戦略の中核、中共のグローバル拡張に対して民主国家のとるべき立場や、公開された情報源、2012年までの中国の政局などについて、日本の読者にメッセージを送った。第一回に続き、今回もまずは対日戦略について紹介し、続いて対中外交で日本がとるべきスタンスについて著者の考えを紹介する。

 かつて北京大学法学部で教鞭を執っていた袁氏は、天安門六四事件に参加したため、その後貴州省に転任させられ、貴州師範大学法学部学部長を務めていた。2004年豪州訪問中に政治亡命し、現在シドニー在住で、中国の民主活動を行っている。

 近いうちに、本の宣伝のために来日する予定だと話している。

 対日戦略の核心:日米同盟を分裂させる(続き)

 Q:著書で、胡錦涛主席が、日本の左翼と右翼の争いを激化させ、中国の反日感情の維持に利用すると発言したことに言及しているが、胡温政権の対日外交政策は、日本友好ではないでしょうか?

 袁:胡温政権が親日という言い方は、曖昧ですね。中共政権にとっては、親日派と反日派の違いはないと思います。中共にとって唯一大事なことは、どのようにしてその独裁専制を維持するかということ、どのように世界でその統治範囲を拡張するかということです。

 70年代、中共はソ連との間で、共産国家でのリーダー権を巡って争いました。その際の中共の外交策略は、どのようにして米国・日本と連携してソ連に対抗するかということでした。90年代前後、中共の外交政策に根本的な変化が起きました。中共の勃興は米国の根本利益と相反することに気づき、最大の敵を米国に切り替えました。

 このような心理から、日米同盟を重大な脅威とみなしてきました。現在日本に対して行なっている全て、誘惑なり、親近なり、脅迫なり、いずれにしても目的はあくまでも日米同盟を分裂させることにあります。日本は米国の核保護を無くしたら、アジアでの地位はどん底まで落ちてしまうからです。

 こうした対日外交方針の中、胡錦涛は日本に時に善意的であり、時に脅迫的ですが、それは問題の実質ではありません。胡錦濤は親日ではなく、全ての目的は、日米関係を分裂させることにあり、日本の国際社会での地位を落とさせることです。

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