常委制の廃止を見据える習政権 

習陣営は、現在の中央意思決定を行う最高機関である中央政治局常委の分権管理システムが、全面的な改革を推進するにあたり足かせとなっていることを認識し、常委制廃止のシグナルを発し続けている。
2017/01/21

米次期商務長官「TPPは最良のアイデアではない」 中国の保護主義にも言及

米国ドナルド・トランプ次期大統領に商務長官に指名された、ウィルバー・ロス氏(79)は18日、上院商業科学運輸委員会の指名承認公聴会で、「中国は最大の貿易保護主義国家」と批判し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の批准に反対すると次期ドナルド・トランプ氏の貿易政策を改めて強調した。
2017/01/20

遼寧省政府、財政統計ねつ造認める 前省長は失脚の可能性

中国遼寧省の陳求発省長は17日に開かれた同省人民代表大会(議会に相当)会議において、2011年~14年まで同省の財政統計にねつ造があったと初めて公に認めた。同期間に省長を務めた陳政高氏は今後当局から厳しく追及されるとみられる。
2017/01/19

江派閥の上海市長が辞任 後任は習主席側近か

中国上海市第14期人民代表大会(市議会に相当)5次会議の第2回会議は現地時間17日午後、同市市長の楊雄氏(63、ナンバー2)が提出した辞職願を投票で通過した。国営新華社通信など国内複数のメディアが報じた。
2017/01/19

ダボス会議、習近平氏が演説 グローバル化を改めて支持

世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)は1月17日スイス東部ダボスで開幕した。同会議に出席した中国の習近平国家主席は基調講演を行い、「世界が取り巻く多くの問題は、経済グローバル化がもたらしたものではない」などと発言し、今後もグローバル化を断固と支持する姿勢を示した。
2017/01/18

【社説】2017年は大変革のとき 米国、欧州、中国も伝統回帰へ(1)

2017年の世界情勢は、引き続き激震の時となり、さらなる大変革が起きると予想される。伝統的価値観に立ち返り道徳と良心を守ることこそが、人類にとってこの大変革の中にある希望へと導く一筋の光となる。
2017/01/14

ウイグル自治区で再び襲撃事件 黒幕と思しき高官2人「厳重規律違反」で調査=中国

中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)は1月5日、新疆ウィグル自治区ホータン(和田)地区党委員会書記の張金標氏とカラカシュ(墨玉)県党委員会書記の何軍氏が「厳重な規律違反」「職務怠慢」で取り調べを受けていると通告した。ホータン地区カラカシュ県で昨年末に発生した襲撃事件の直後のため、事件との関係があるとみられる。
2017/01/12

「江派が政治的陰謀、クーデターを画策」習政権、元日に批判

習政権は元日、反対勢力である江沢民派の政治的陰謀があったことに触れ、厳しく批判した。 また、昨年10月に別の機関紙でも、江沢民派によるクーデター計画について一部公開し、首謀者とみられる周永康・前共産党政治局常務委員を名指しで猛烈に非難した。
2017/01/04

中国 組織構造改革に着手 改革案から読む習政権の意図

香港メディアはこのほど、習政権が中国共産党指導層組織の構造と人事編制の抜本的な構造改革に着手したことを報じた。今回の構造改革では、「総書記」という党最高指導者の名称を「主席」に変更するとともに、新たに副主席のポストを設け、国務院総理と人民代表大会委員長を自動的に副主席に就任させるという新たな政治構造を構築しようとしている。
2017/01/04

中国社会に見られるルネサンス

中国では近年、茶道や書道などの伝統文化を楽しむ「お稽古」の人気が高まっている。簡体字ではなく、伝統的な繁体字を書く人も現れ、20代の人達にもこのような「ルネサンス」の傾向が見られる。彼らは繁体字を書くことによって、道徳を重んじた伝統文化との距離が縮まると考えているようだ。中国社会に広がる物欲主義に、閉そく感を覚えていると指摘する声もある。
2017/01/02

中国当局、8月自殺した人民解放軍少将の死亡を公表

中国当局は25日、人民解放軍南部戦区陸軍の陳傑・副政治委員(享年55歳、階級は少将)が8月に死亡したことを発表した。死因の詳細は明かされていないものの複数のメディアが陳氏の自殺を報道した。陳氏は2014年失脚し、15年病気で亡くなった軍内ナンバー2だった徐才厚氏と密接な関係があり、習政権の反腐敗運動で汚職を追及されるのを恐れて命を絶ったとみられる。
2016/12/29

中国習政権、来年GDP成長率目標 6.5%以下を容認

中国の習近平国家主席は21日に開催された、経済政策策定会合である「中国共産党中央財経領導小組会議」において、来年中国の国内総生産(GDP)成長率目標に関して、目標成長率である「6.5%」を下回ってもよいとの認識を示した。ブルームバーグが23日に報じた。
2016/12/28

中国高官の葬儀、「江沢民」の名は無し

 中国広西チワン族自治区政府元主席の韋純束氏(享年95)が12日、病気で亡くなった。中国国営メディアによると、習近平国家主席をはじめ、中国共産党指導部高官らはそれぞれ、家族を慰問したり、故人を偲ぶコメントを発表したりして、哀悼の意を表した。しかし、そのなかに元国家主席の江沢民の名は伝えられなかった。習政権が江沢民の影響力を抑えようとする動きが続いているとみられる。
2016/12/22

中国中央経済会議 習主席「政策を必ず実行せよ」と警告

 習近平国家主席は今月14~16日に開催された中央経済会議において、各地方政府に対して、同会議で制定した不動産市場バブルや国有企業の過剰生産問題などに関する政策と改革方案を「必ず実行せよ」「必ず着実に実施せよ」と命じた。専門家は、これまで習近平政権が制定した政策に抵抗してきた地方政府への、習氏の「警告である」と示した。
2016/12/21

中国習政権の指示「任期はここまでだ」梁振英氏 再選断念の裏事情

 香港特別行政区長官の梁振英氏は9日、家庭の事情で来年3月の次期長官選挙には出馬しないと発表した。中国習近平政権に近い情報筋によると、習政権は、4年間の梁長官のもとで香港社会に大きな混乱が起き、国際的に習政権が批判される要因と考えており、梁氏の来年以降の再任を認めないことを決定したという。
2016/12/15

習政権、陸軍5つの集団を廃止 専門人材雇用を拡大へ

中国習近平国家主席が今月2~3日に「中央軍事委員会の軍隊規模構造及び兵力編成に関する改革工作会議」を主催し、昨年11月に行った中国人民解放軍改革の第1弾に続き、来年から新たな改革計画を実施する方針を示した。
2016/12/13

習政権「反腐敗キャンペーン」 今年49人高級幹部失脚

中国の習近平国家主席が中国共産党内の深刻な腐敗を取り締まるため、「トラもハエも一網打尽」と腐敗党員や党幹部を厳しく処罰する姿勢を示してから今年で3年経った。習政権が今年、腐敗幹部の取り締まりを一段と強化した結果、1月から11月8日現在までに、四川省長の魏宏氏を含む49人の省部級副職以上の高級幹部が摘発され、処罰された。
2016/12/09

元太子党の羅宇氏 習主席に再度の呼びかけ「江沢民の罪状追及を」

中国共産党の紅二代で、現在は米国在住の羅宇氏が習近平国家主席に対し再度の呼びかけを発し、江沢民の罪状追及を求めた。同氏は「法輪功迫害という人道に反する罪を江沢民に償わせないまま、習主席が独自路線を貫くことはできない」と明言している。
2016/12/06

「19大」後の中央政治局、習派が絶対的優勢=情報筋

2017年秋に北京で開催予定の中国共産党第19回全国代表大会(以下、19大)で、中央政治局常務委員7人、政治局委員25人など最高指導部の人事が決定される見通しだ。習近平国家主席に近い情報筋はこのほど、19大後は中央政治局委員と常務委員の大多数が習派となり、党内の江派との権力闘争において絶対的な優勢になるとの見解を示した。香港誌「争鳴」11月号が報じた。
2016/11/16

「核心」となった習近平氏の今後の人事予測=中国問題専門家

このほど閉幕した「6中全会」で中国共産党史上4人目の「党中央の核心」に大躍進した習近平・総書記について、今後強硬な政治運営を行うではないかと国際社会から懸念の声があがっているなか、大紀元コラムニストは「政治的野心というよりも、現状ではそうせざるをえない」という安堵の見方を示し、内外が注目する今後の指導部人事を分析した。
2016/11/10

体制内部からも叫ばれる、江沢民派一掃の声

 中国軍事学院出版社の前社長・辛子陵氏が、10月26日にボイス・オブ・アメリカから取材を受けた際、習近平陣営と江沢民派の間の暗闘は、来る中国共産党第十九回全国代表大会(十九大)の前に全面的に解決しなければならないという認識を示した。また同氏は、その機もすでに熟したとみなしている。
2016/11/09

習近平「核心」の意味するところ=NYタイムズ

10月27日、中国共産党第六回中央委員会第六回全体会議(六中全会)終了後、習近平党総書記に「核心」の称号が授けられたと発表された。「核心」とは、日本語と同じ「核心」の意味のほか、中心、中核、コア、といった意味を持つ。ニューヨークタイムズ紙は4つの視点から、「習核心」が習近平氏と中国の政治の将来に与える意義を検証した。
2016/11/05

反腐敗ドキュメンタリー番組、習政権の「強い警告」伝える

 中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議(6中会議)の開催直前に放送された、反腐敗運動を題材にしたドキュメンタリー番組『永遠在路上(永遠に道半ば)』が中国国内の世論を賑わしている。このなかで、失脚した政府高官らの汚職の実態が明らかにされたうえ、習近平総書記の党中央に抵抗する高官らの行動が詳しく伝えられたためだ。
2016/11/03

反腐敗を絶望視?「100年あっても撲滅できない」=香港誌

 中国共産党の習近平政権が2013年から「ハエもトラも叩く」と反腐敗キャンペーンを推進してきたが、しかし党内腐敗実態が深刻で、全国から集まった大小官員の汚職などを告発する案件の多さで「100年経っても処理ができない状態だ」と明らかになった。香港誌「動向」9月号が報じた。
2016/10/27

中国政府系シンクタンク、「6月の株暴落は国難に便乗」と関係者を批判

 中国政府系シンクタンクは最近の報告書で、昨年6月以降起きた株価大暴落について「内部情報を把握していた一部の政府機関責任者とマーケットメーカー(値決め業者)は、国難に便乗して儲けようとし、国家の資産信用に大きな損害をもたらした」と強く非難していたことが明らかになった。当局の公式研究報告として、暴落に関与した官員を直接に批判したのは初めて。
2016/10/24

「香港を乱す災いの元凶」 香港親中メディア、党内序列3位・張徳江を連日糾弾 

一貫して中国政府擁護の報道を繰り返してきた香港随一の親中メディア「成報」が9月下旬から、江沢民元総書記の側近、党内序列3位の張徳江全人代常務委員会委員長を痛烈に批判し、解任と責任追及を求める記事4本を連日トップ一面に掲載した。国内外がこの異例な動きに強い関心を寄せているなか、大紀元コラムニストは江派と対立する習近平指導部の命令である可能性を指摘した。
2016/10/16

ヒラリー氏、習近平氏を「洗練されている」と褒める=ウィキリークス

米国務長官で民主党大統領候補のヒラリー・クリントン氏は、2013年、習近平中国国家主席について、前任の胡錦涛氏よりも「洗練されていて、影響力がある」とし、褒めていた。ウィキリークスにより漏えいした非公式の会話と電子メールにより明らかにされた。
2016/10/15

今月開催 六中会議のテーマは「厳しく党内を統制」 江派閥を強く意識

 中国共産党はこのほど、第18期中央委員会第6回全体会議(六中全会)を今月24~27日開くと発表した。習政権の反腐敗キャンペーンの強化方針を色濃く反映する「厳しく党内を統制する」などの会議テーマからみると、習氏は党最高指導部の人事を決める来秋開催の共産党第19回全国代表大会(19大)の前に、現最高指導部の高官らをけん制し、江派閥の人員が「19大」中央政治局に入るのを阻止する狙いがあるとみられる。
2016/10/06

NYタイムズを買収しようとした中国人大富豪 陳光標の正体

中国国内メディア「財新網」が9月20日、米紙「ニューヨークタイムズ」買収騒動を起こした中国人富豪の陳光標氏が商業活動と慈善活動において、粉飾や寄付金のだまし取りなどの不法行為を行っていたことを暴露した。また同記事は、すでに失脚した元公安部副部長の李東生氏と元統一戦線工作部(統戦部)長の令計画氏が、陳氏の後ろ盾であると指摘しており、陳氏をめぐる党内政治勢力闘争の様相を改めて浮き彫りにしている。
2016/09/28

上海市副市長に習近平氏の元部下が就任 「上海閥」人事整理か

 中国上海市政府は14日、同市の「第14回人民代表大会常務委員会会議」の審議を経て、同市共産党委員会(以下党委)副書記の応勇氏を同市副市長に任命したと発表した。時事評論家は、習近平国家主席の部下だった応氏の就任に、江沢民派に近い「上海幇」の人事調整が行われると予想している。
2016/09/19