中国、中共ウイルス患者に肺移植 5日で臓器入手か 執刀医に臓器狩り関与の指摘も

2020年03月03日 10時21分

中国の肺移植の専門家は2月29日、江蘇省無錫市で「世界で初めて新型コロナウイルス患者に両肺移植を成功させた」と報告した。3月1日、北京青年日報が伝えた。担当医は中日友好病院肺移植科主任・陳静瑜氏。国際人権団体からは中国臓器ビジネスに関わる非人道犯罪の疑いがあるとして指摘されている人物でもある。

報道によると、移植患者は江蘇省連雲港市の59歳の男性。肺の提供者は、脳死した他省の在住者で、両肺は高速鉄道で運搬されたという。

移植患者は1月26日に中共ウイルス(新型コロナウイルス)感染と診断された。2月22日以降は、重症呼吸不全の患者の呼吸管理に用いられる「体外式膜型人工肺(ECMO、エクモ)」が導入されていた。

2月24日、PCR(核酸)検査は陰性だったが、患者の肺機能はひどく損なわれ、回復が困難になった。28日、右肺から2500mlの出血があり、危篤状態にあったという。29日、無錫市人民病院の副院長でもある陳静瑜氏は、両肺移植を執刀した。手術後、患者の容体は安定しているという。

移植手術チームは感染のリスクを防ぎ、さらにウイルスが外部に漏れないよう減圧した手術室内で、防護服を着て実施したという。

中国で行われた臓器移植について、適合する臓器を見つけるまで数日〜数週間と時間が短いと指摘されている。今回も、臓器がわずか5日で提供された。また、ドナー情報が少なく「新疆ウイグル人か、法輪功学習者か、香港抗議者か」などのうわさがネットで飛び交った。

日本や米国では通常、両肺移植は十数年の待機時間を必要とする。今回の手術でかねてから国際的に非難を受ける「臓器収奪」問題が浮き上がった。1年余りかけて多数の証拠を検証して人道犯罪に裁量するロンドン民衆法廷では、中国の臓器ビジネスは相当な規模で行われ、現在も続いているとの最終裁定を下している。

中国には、自由意志による臓器提供がまだ少ない。米国では、臓器提供の登録者は1億5500万人(2018年)で、米国の成人人口の58%を占める。いっぽう、中国臓器移植開発財団の「臓器提供有志登録ネットワーク(器官捐献志願者登記網)」では、3月2日現在、登録寄付を完了した市民は125万8600人で、人口15億の0.08%程度だ。

さらに、健康な両肺を持つ人が「タイミングよく」脳死して、血液とHLA(ヒト白血球抗原)のマッチングテストが適合する臓器が5日間という短時間で提供されるというのは非常に低い確率だ。

2006年、カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏と元閣僚デービッド・キルガー氏らの調査報告書『血塗られた臓器狩り』で、中国では国内外の臓器移植希望者のために、囚われの身になった人から強制的に臓器を奪取して移植手術用に利用するという悪魔のビジネスが行われていると指摘した。この問題は中国共産党、警察、裁判所、病院、軍が系統的に関与しているという。「生きた臓器バンク」として拘留されているのは、1999年以降、共産党政権から弾圧を受けている法輪功学習者だと推計する。

昨年6月、国際的な人権問題について第三者が証拠を検証する「民衆法廷」が英ロンドンで開かれた。法廷は、中国では「かなりの期間、相当数の臓器収奪が行われてきた」と結論付け、同じく主な被害者は法輪功学習者だとした。この報告内容は英字圏を中心に100あまりの主要メディアが取り上げた。日本外務省は国会参考答弁で、この民衆法廷の最終裁定を認知しているとした。

著名な肺移植医

中共ウイルス感染により肺を損傷した患者に肺移植手術を担当した陳静瑜医師は、中国「肺移植の権威」として知られ、全人代代表(国会議員に相当)も務める。2019年3月、6歳児への両肺移植手術を成功させたとして、人民日報など官製メディアで多く報道された。当時、北京の人民大会堂での会議の会期期間中だったが、休憩時間を利用して中日友好病院に戻って手術したという。中日友好病院肺移植センターは、肺移植の年間手術数が100例を超える「手術数で世界8番目の肺移植センター」である。

大紀元は2019年10月、北京の中日友好病院に問い合わせたところ、数週間内で肺の移植手術をすることは「中国ならば可能だ」と答えた。

陳医師の微博(中国版ツイッター)からも江蘇省無錫市人民医院では肺移植手術が頻繁に行われていることが分かる。それによると、陳医師のチームは昨年9月に3回、8月に7回の手術を行った。8月18日にチームは二つに分かれ、それぞれ手術を担当した。1〜6月まで41回の手術があったという。

陳医師は8月13日の投稿で、死刑囚による臓器提供が禁止になった後、「予想に反して、忙しくなった。今、3日に1度の頻度で手術している」と述べた。

陳静瑜医師の微博からまとめた情報(微博)

知名度の高い陳氏だが、臓器ビジネスに関する情報サイトでは、人道犯罪加担者としてリストアップされている。法輪功迫害追跡調査国際組織(CIPFG、追査国際)によると、陳氏は入手経路が不透明で本人の意思が確認できないまま提供された肺を利用して「2002年9月~2011年12月までに肺移植131件、肺入手129件に関わった」とある。

(翻訳編集・佐渡道世)

※2020年3月17日 両肺提供までの時間に誤りがありました。訂正して、お詫び申し上げます。

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