26年度予算案 122兆円で過去最大

2025/12/26
更新: 2025/12/26

政府は26日午前、2026年度の一般会計予算案を閣議決定した。歳出総額は122兆3092億円で、前年度当初を7兆1114億円上回り 2年連続で過去最大規模 となった。

歳出では、社会保障費が高齢化や診療報酬引き上げを背景に7621億円増の39兆559億円となった。防衛関係費は米軍再編関係費などを含む防衛費も3349億円増の9兆353億円で過去最大を更新した。文教科学振興費は高校授業料無償化などで3846億円増の6兆406億円となった。

国債費は金利上昇を反映して3兆579億円増の31兆2758億円に膨らみ、利払い費の増加が歳出全体の伸びを牽引した。 想定長期金利は約3.0%とされ、市場環境を反映している。

歳入では、企業業績や賃上げを背景に税収が5兆9160億円増の83兆7350億円と7年連続で過去最高を見込む。

不足分を補うため、新たに29兆5840億円の国債を発行するが、国債依存度は24.2%と1998年度以来の低水準へ低下 した。

片山財務大臣は「財政規律にも配慮し、強い経済の実現と財政の持続可能性を両立させる予算案とすることができた」と述べた。

一方、労働団体などからは「歳出構造の平時化が十分ではない」との意見も出ており、来年の国会審議で賛否の議論が続く見込み である。

この予算案を年明けの通常国会に提出され、審議される予定だ。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。