村上誠一郎氏 比例四国で「絶望的」な10位 自民党の冷徹な審判か

2026/01/31
更新: 2026/01/31

2026年1月、衆議院選挙の公示に伴い発表された自民党の比例代表名簿には、かつて総務大臣などを歴任した重鎮・村上誠一郎氏(73)が、四国ブロックの「10位」という、事実上の当選圏外に沈む衝撃的な光景があった。

かつての「政策通」であり、党内野党として存在感を放ったベテランが、なぜここまで追い詰められたのか。その背景には、党内ルールの厳格適用と、長年の「確執」が透けて見える。

自民党には、比例代表候補の「73歳定年制」という原則が存在する。村上氏は2024年の前回衆院選において、選挙区の区割り変更に伴う調整として、特例で比例単独1位という厚遇を受け、当選を果たしていた。

しかし、今回、党本部は二度目の特例は認めないという冷徹な判断を下した。地元・愛媛県連からの優遇要望も退けられ、ルールがそのまま適用された形となったのだ。

10位という順位は、単なる低評価以上に厳しい意味を持つ。四国ブロックの自民党名簿では、各選挙区で戦う候補者9人が1位として並んでおり、比例単独で出馬する村上氏は、これら重複候補の次、つまり自動的に10位へ回された。

四国ブロックの比例定数はわずか6議席である。自民党が圧倒的な勝利を収め、小選挙区の候補者が全員当選するという奇跡的な展開がない限り、10位からの滑り込みは数学的に絶望的と目されている。

この処遇を単なるルール適用と見る向きは少ないのが現実だ。村上氏は長年、安倍政権やその後の党執行部に対し、憲法解釈や経済政策で公然と異を唱えてきた。特に、安倍元首相への「国賊」発言による党役職停止処分(1年間)は、党内保守主流派との決定的な亀裂を象徴する出来事であった。

今回の順位は、村上氏に対する党本部の引退勧告にも等しいメッセージと言えるだろう。

大紀元日本の速報記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。