イラン女子サッカー代表の選手5人が亡命申請 安全な場所へ移送

2026/03/12
更新: 2026/03/12

オーストラリアで試合に出場していたイラン女子サッカー代表が試合会場でイラン国歌の斉唱を拒否したことを受け、イラン国営メディアは選手たちを「裏切り者」と非難した。この出来事はイラン国内で高度に政治的な問題として受け止められ、選手たちが帰国した場合の身の安全を懸念する声が広がっている。現在、女子代表選手5人が警備要員の監視から離れ、オーストラリア政府の保護を受けることに成功した。

オーストラリアのトニー・バーク内務大臣は10日、オーストラリアに滞在を希望するイラン女子サッカー代表の選手5人に対し、人道ビザを発給したと発表した。

バーク内務大臣は「昨夜、イラン女子サッカー代表の5人の選手に良い知らせを伝えることができた。オーストラリアは彼女たちがここに留まることを歓迎する。彼女たちはここで安全であり、この国を自分の家だと思ってほしい」と述べた。

オーストラリア放送協会(ABCニュース)の報道によると、この5人の選手はイランの警備要員の監視を逃れて移民代理人と接触した。移民代理人は、選手たちが非常に大きな心理的圧力を受けており、家族やイラン国内に残した財産を心配していると説明した。移民代理人は、イラン政府が財産をすべて没収する可能性があると指摘した。

バーク内務大臣はさらに、オーストラリア警察が5人の選手を安全な場所へ移送したと明らかにし、選手たちは政治活動家ではなく安全を求めるアスリートであることを明確にしたいと話していると説明した。

オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は、ドナルド・トランプ米大統領との電話会談について説明した。アルバニージー首相は、トランプ大統領が同日未明2時前に電話をかけてきて、イラン女子サッカー代表の選手たちの状況を懸念していると伝えたと述べ、自身は過去48時間にオーストラリア政府が取った対応を説明したと明らかにした。

先週、イラン女子サッカー代表は試合会場でイラン国歌の斉唱を拒否し、イラン国営メディアは選手たちを「戦時下の裏切り者」であり「厳罰に処すべきだ」と批判した。トランプ米大統領は3月9日、オーストラリア政府に対し選手たちに亡命の機会を与えるよう呼びかけ、オーストラリアが受け入れない場合には米国が受け入れると表明した。

3月10日午後、イラン女子サッカー代表のチームは宿泊先のホテルを出発し、ゴールドコースト空港に向かった。しかし現場の映像では、一部の選手が腕をつかまれた状態で車両に乗せられている様子が確認され、懸念の声が上がった。バスがホテルを出発する際、多くのイラン系住民が車両の前に立ちはだかり、選手たちにイランへ戻らないよう呼びかけた。