ルーター製造大手TP-Linkの中国籍創業者である趙建軍(ジェフリー・チャオ)氏が、「トランプ・ゴールドカード」を通じて米国の永住権(グリーンカード)を申請していると報じられた。これに対し、中国国内の小粉紅(愛国主義的な若者)たちは「彼を逃がすな」と声を荒らげている。
現在、TP-Linkはトランプ政権による国家安全保障上の調査に直面している。ブルームバーグが関係者の話として伝えたところによると、趙建軍氏は「トランプ・ゴールドカード・プログラム」による特急ビザを申請し、米国永住権の取得を加速させようとしているという。
情報によると、カリフォルニア州に拠点を置くTP-Link Systems Inc.は、同社の運営を調査している米連邦当局に対し、創業者兼CEOの趙建軍氏が同プログラムに基づき永住権を申請したことを伝えた。
「トランプ・ゴールドカード」とは、トランプ大統領が2025年に受付を開始した移民政策である。外国人が100万ドルから500万ドルのゴールドカードを購入することで、米国の永住権、ひいては市民権を取得できるというものだ。申請者はビザ取得の引き換えとして、米商務省に対し100万ドルの「無制限の寄付」を行う必要がある。
TP-Linkは声明の中で、趙氏がゴールドカードを申請したか否かについてのコメントを拒否したが、趙氏夫妻が米国市民権の取得を目指していることについては認めた。
同社の広報担当者は、業界標準の安全基準を遵守していることを示すため、米政府との接触を歓迎すると述べ、同社が「いかなる国家安全保障上の懸念の解決にも尽力する」などと表明した。
このニュースが明るみに出ると、中国の「小粉紅」たちはネット上で「TP-Linkをボイコットせよ」「彼を逃がすな」「漢奸(裏切り者)ではないか調査しろ」「家族を全員捕まえろ」「一銭も持ち出させるな」といったコメントを次々と投稿した。
以前の報道によると、米商務省はTP-Link製のルーターが国家安全保障にとって脅威となるかどうかを判断するため、同社を調査している。
TP-Linkは趙建軍、趙佳興の兄弟によって中国で共同設立されたが、2024年に2つの独立した事業体に分割され、それぞれ米カリフォルニア州アーバインと中国・深圳に本部を置いている。
TP-Linkの声明によれば、趙建軍氏が率いる米TP-Linkは、中国にある兄弟の事業とはもはや一切の関わりがないとしている。
しかし、世論はこの分割が単なる「目くらまし」ではないかと疑っている。米国側は、TP-Linkが中国当局の要求に応じてルーターにバックドアを仕込み、米国の国家安全保障を脅かすことを懸念している。
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