イランが「何人も通さぬ」と警告 中国船の録音内容が共産党の宣伝を論破

2026/03/22
更新: 2026/03/22

イランの革命防衛隊がホルムズ海峡を封鎖した。これに先立ち、中国の貨物船1隻も攻撃を受けて炎上している。ある中国人の船員がイラン側による警告の音声を動画で公開し、「中国船は自由に通行できる」とする中国共産党の虚偽宣伝を暴いた。

3月19日、中国本土の動画プラットフォーム「抖音(TikTok)」のあるアカウントが動画を投稿した。それによると、ペルシャ湾に足止めされている中国船に対し、イラン革命防衛隊が次のように警告している。「すべての船舶は、国籍や船名を問わず、ホルムズ海峡を通過してはならない」。さらに相手方は、「従わない場合、我が国の憎しみを買う責任を負うことになる」と脅迫した。

動画を投稿したアカウントの「IPアドレス所在地域」は「カタール」となっており、ペルシャ湾で立ち往生している中国人船員のものと見られる。

この船員はさらに、3月19日の時点でもホルムズ海峡は封鎖されたままであると暴露した。彼が最近投稿した3本の動画はいずれも検閲を通過しなかったため、やむを得ず簡潔な報告のみを掲載したという。現在、彼の船はドバイ北西25海里の地点に停泊しており、周囲には停泊中の船が溢れている。目視で200隻近くにのぼり、その約半分が石油タンカーやLNG(液化天然ガス)船である。現時点でホルムズ海峡の封鎖解除の兆しは見えないという。

上述の動画に対し、多くの中国ネットユーザーが驚きの声を上げている。「中国の船は通れると言っていなかったか?」「国旗は掲げているのか?」「パスポートを見せろ!」「国内の報道と違うじゃないか!」といったコメントが寄せられた。

この中国人船員による動画投稿が相次いで制限されているのは、中国共産党のナラティブ(筋書き)にそぐわないためと推測される。現在、北京当局は世論を操作し、SNS上で「中国船はホルムズ海峡を支障なく通行している」という偽りのイメージを大々的に作り上げている。外部の分析によれば、こうした虚偽宣伝には、中国の「小粉紅(愛国主義的な若者)」の「大国としての誇り」を煽る狙いと、トランプ米大統領による「中国もホルムズ海峡の護衛に当たるべきだ」という要求への世論の圧力を打ち消す狙いがある。

海外メディアの報道によれば、ホルムズ海峡は依然として封鎖状態にあり、現在はごく一部の船舶が特殊な状況下で通過に成功しているに過ぎない。その中には中国船もあれば、通過を許可された他国の貨物船もある。しかし、すべての中国船が安全に通過できるわけではない。大部分の中国貨物船はリスクを冒すことを恐れ、依然としてペルシャ湾内に閉じ込められたままである。

3月11日、同アカウントは別の動画を投稿した。物資が尽きかけたある中国貨物船が、リスクを承知で海峡突破を試みようとする様子が映し出されており、責任者が遠隔通信で「昼に通るのと夜に通るの、どちらが安全か」と尋ねていた。

3月12日早朝、1隻の中国製コンテナ船がホルムズ海峡付近の海域で攻撃を受け、炎上した。同アカウントはこの被弾した船との交信記録も公開している。被害に遭った船の乗組員によれば、イランのドローンによって攻撃されたという。幸いにも損傷箇所は水面より上の部分であったため沈没の危険はなく、乗組員に死傷者は出なかった。

陳鎮錦