中国でフードデリバリーの激しい競争が続いている。
配達無料や大幅割引を各社が繰り返した結果、最大手の美団は2025年、約234億元(約5千億円)の赤字に転落した。京東(ジンドン)も巨額の赤字、アリババも利益が大きく減るなど、業界全体で収益が悪化している。
背景にあるのは、日本でよくある「お得競争」とはまったく違う構図だ。今回は「赤字でもいいから客を取りにいく異常な競争」にまでエスカレートしている。
この影響は飲食店にも広がっている。アプリ上の値引きに対応するため、店側は利益を削られ、食材をより安いものに切り替えたり、人手を減らしたりして経営を維持せざるを得ない状況だ。その結果、料理の質やサービスの低下につながるおそれが指摘されている。
実際、2026年2月に全国2千店以上を対象に行われた調査では、多くの飲食店がコスト削減に追い込まれている実態が明らかになった。食材の質を落とす店が約4割にのぼり、仕入れ先への値下げ圧力を強める動きや、安く作れるメニューを増やす店も増えている。
こうした状況について、業界内からも懸念の声が上がる。ある経済評論家は「補助金で客を奪う競争は、企業の利益を削るだけでなく、店の経営も圧迫し、最終的にはサービスの質低下につながる」と指摘している。
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