株式会社帝国データバンクの調査によると、2026年4月に実施される家庭用を中心とした飲食料品の値上げは合計2798品目となり、1回あたりの平均値上げ率は14%となった。
単月での値上げが2千品目を超えるのは2025年10月以来6か月ぶりで、2026年に入って初の「値上げラッシュ」である。ただし、前年同月(4225品目)と比べると33.8%(1427品目)少なく、2022年の調査開始以降の4月としては2番目に少ない水準にとどまり、値上げの勢いは小康状態で推移している。
分野別では、マヨネーズやドレッシング類を中心とする「調味料」が1514品目と最多で、全体の半数以上を占めた。次いで「加工食品」が609品目「酒類・飲料」が369品目「原材料」が259品目と続いた。
値上げの要因はモノに由来するものが大半で、「原材料高」を理由とする値上げは99.8%に達し、2023年の集計開始以降で最多となった。加えて、「エネルギー」は60.0%、「物流費」は72.9%、「円安(為替の変動)」は11.7%と、前月から影響割合が上昇した。とりわけ円安は前月の3.3%から大幅に伸びた。一方、「人件費」は52.7%と前月から低下したものの過去4年で最高水準にあり、「包装・資材」も68.8%と高水準が続いている。
2026年の値上げ累計は7月までの判明分で5729品目となり、前年同時期と比べて半減ペースで推移している。足元では物流費や人件費の上昇による粘着的な値上げが主導し、当面は前年を下回る小康状態が続く見通しである。
もっとも先行きには不透明感が残る。4月1日には政府が輸入小麦の売り渡し価格を引き上げ、1ドル160円に迫る円安の長期化がコスト高として反映されつつある。
さらに、米国とイスラエルによるイランへの攻撃に起因する中東の地政学的リスクの高まりや、原油供給不安に伴う包装資材コストの上昇、今夏以降の電力・燃料費の増加など、複数の懸念材料が重なっている。
円安の長期化や国際価格の上昇、エネルギーコストの上振れが重なれば、幅広い飲食料品で年後半にかけて値上げラッシュが再び強まる可能性があると警戒されている。
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