中国で富裕層への追徴課税が相次ぎ、資産家や企業経営者の間で危機感が広がり、「海外へ逃げる動き」が加速している。
中国メディアなどによると、今年4月以降、北京や上海、深圳など各地の税務当局は、香港やシンガポールの海外信託サービスを利用していた企業経営者らを一斉に呼び出し、海外投資で得た利益の申告漏れを調査している。追徴課税や罰金を命じられたケースも出ているという。
移民コンサルタントの陳翔氏は、「最近は移民相談が爆増している」と明かす。特に企業オーナー層では、「資産が多いほどリスクも高い」という不安が強まっているという。
同氏によれば、中国の富裕層の間では、香港の投資移住資格や外国パスポートを取得し、海外口座や海外法人を使って資産を国外へ移す動きが広がっているという。
背景には、中国で銀行口座と税務情報の連携が強まり、海外資産も把握しやすくなっている。そのため、富裕層の間では「今のうちに資産を国外へ移したい」という空気が強まっているようだ。
景気低迷、共産党への服従を求められる経営環境、ころころ変わる規制、人権問題、言論・信仰の不自由や不安、子供の教育環境への不満など、以前から存在してきた「脱中国」の理由に、今回の追徴課税問題も新たに加わった形だ。
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