ソロモン諸島議会は先週、不信任投票を実施し、マネレ前首相を罷免した。議会は15日朝、無記名投票で新首相を選出し、民主党党首のワレ氏が当選した。
候補者は民主党党首のワレ氏と現職外相のシャネル氏の2名で、ワレ氏は26票対22票で対立候補を下した。
ワレ氏は当選後、議事堂前で演説し、国際情勢の地政学的混乱を前にソロモン諸島は無関係でいられないとしたうえで、政府として改革を推進する方針を示しながらも、一定の過渡期が生じることは避けられないと率直に認めた。
オーストラリア公共メディアABCは、ワレ氏を「歯に衣着せぬ言動で知られる野党指導者」と評している。ワレ氏はソロモン諸島が2022年に中国共産党と締結した安全保障協定を公然と批判しており、当初は協定の破棄を求め、その後は少なくとも協定の全文公開を要求していた。

もっとも、多くの政治アナリストは、ワレ新政権の発足によってソロモン諸島・中国・オーストラリアの三者関係に大きな変化が生じるとは予測していない。
中央社によると、ローウィー国際政策研究所の太平洋問題専門家コナー・グレアム氏は、政権交代によってソロモン諸島の対中政策の透明性が高まることへの期待を示している。
グレアム氏はワレ氏の当選を「意外な結果」と評した。当初は外相のシャネル氏が優勢とみられていたが、今朝になって3人目の候補者だったマレアンガ氏が突然撤退し、同氏への支持票がワレ氏に流れたことで情勢が一変したという。

政権交代が実現したとはいえ、グレアム氏はソロモン諸島が概ね現在の対中関係を維持するとみている。ワレ氏も国家利益を考慮すれば、中国共産党(中共)と突然関係を断絶することはできないとの見方だ。
ただし中共の影響下にあるとはいえ、グレアム氏によれば、ソロモン諸島はオーストラリアや米国との関係を維持する余地を持っており、新政権下ではより友好的な姿勢を示すようになるという。
グレアム氏は次のように述べた。
「2022年に中共と締結した安全保障協定を破棄することはワレ氏には難しい。しかし、改めて協定全文の公開を求めることはできる。ソロモン諸島はまだ関連条文を公開しておらず、中共政府はそれを望んでいない」
グレアム氏はさらに、ワレ氏がこうした要求を行った場合、中共政府に一定の圧力をかけるとともに、新政権がソロモン諸島と中共の関係の透明性向上に取り組む姿勢をオーストラリアに示すメッセージにもなると指摘した。
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