米イラン実務者会議 21日スイスで開催へ イランのホルムズ海峡「閉鎖」報道の意図は

2026/06/21
更新: 2026/06/21

イラン国営メディアがホルムズ海峡の閉鎖を報じるなど緊張が極限まで高まる中、パキスタンとカタールの仲介により、米国とイランの実務者会議(実務レベル交渉)が6月21日、スイス・ビュルゲンシュトックで開催されることが確定した。

米国とイランは17日、ホルムズ海峡の60日間無償開放や、レバノンを含む全戦線での軍事作戦の即時停止を盛り込んだ和平覚書(MoU)を締結した。

スイスでの実務者会議は当初19日に予定されていたが、レバノン南部でのイスラエル軍とヒズボラの戦闘が激化し、イスラエル兵4人が死亡、これに対する報復攻撃が発生したことを受け、延期を余儀なくされた。

20日にはイラン国営メディアが、米国による覚書違反とイスラエルによるレバノン停戦違反を理由に、ホルムズ海峡を全船舶に対して閉鎖したと報道。しかし米中央軍(CENTCOM)は同日、海峡の通航量はむしろ増加しており、55隻の商船が安全に通過したと発表し、閉鎖を否定した。船舶追跡データも通航の継続を示している。ヴァンス米副大統領も「閉鎖の証拠は見当たらない」と述べた。

20日午後、パキスタン外務省が21日のスイスでの実務者会議開催を発表し、ヴァンス副大統領はスイスへ向けて出発した。

会議の主要議題は、イランの核計画の長期的処理、テヘランに対する制裁解除、レバノンにおける停戦の実現である。米国側からは、すでに現地入りしているウィトコフ特使やクシュナー氏に加え、ヴァンス副大統領が合流する。イラン側も外交代表団を派遣しており、レバノンでのイスラエルの軍事行動抑制を優先事項としている。

イラン側はレバノン情勢を巡り「合意の履行がなされなければ枠組み全体が危うくなる」とも警告している。

米国ナッシュビル在住のエミー賞受賞ジャーナリスト。以前はニューヨーク・ポストやフォックス・ニュース・チャンネルで働き、ニューヨーク市ではオフ・ブロードウェイ・ミュージカルのシリーズも執筆した。
軍事と外交問題を専門とするエポックタイムズの記者